さくら猫&光にゃん氏の『にゃん氏物語』
目次へ←遡る時の流れ→


2003年03月09日(日) にゃん氏物語 紅葉賀04

光にゃん氏訳 源氏物語 紅葉賀04

そんなふうに引き止められることが多く 侍の中には左大臣家へ
伝える者もいて左大臣家では
「どんな身分の人でしょう失礼なことです 二条の院へ誰かが
嫁いだなんて話はないのに そのように外出を引き止めふざけあう
なんて上品な人ではないでしょう 御所などで関係のあった女房
などの人を奥様みたく二条の院へいれて それを非難されないように
誰なのか隠している 幼稚なことが多い人だと聞いてます」
などと女房たちが言っていた
御所までにも二条の院の女の事が聞き及んでいた

「気の毒だ 左大臣が心配している 幼いお前を婿にしてくれて
十分世話してくれた気持ちがわからない年頃でもないのに どうして
そんな冷たい事をするのだ」と陛下が言っても
源氏はただ恐縮したそぶりで何も返事をしなかった
帝は妻が気に入らないのだろうと可哀想に思った
「それほど好色がましく振る舞わないし 女官や女御たちの女房を
情人にしている噂もない どうしてそんな隠し事で舅や妻に恨まれる
ようなことをするのだろう」と帝は言った

帝はもうよい年をとったが美女が好きである 采女や女蔵人なども
容貌のいいのが宮廷に呼ばれる それで美人も宮廷には多い
そんな人たちは源氏がその気になれば情人にするのは容易だが源氏は
見慣れているせいか そんなそぶりを見せない 不思議がって
その人たちが冗談を言いかけることもあるが 源氏は恥をかかせない
程度にあしらい本気にしないので 物足りないと思う人もいた

年をとても取っている典侍:ないしのすけ 家柄も良く才女であり
相当人から尊敬されていながら多情な性格できらわれている女がいる
源氏は年をとっても浮気がやめられないのはなぜか不思議に思い
冗談を言いかけてみると不釣合いと思わないで誘いにのってきた
あきれたと思ったがこんな風変わりなのも興味があるので関係した
噂になれば不釣合いな年をとった情人なので源氏は冷たい振る舞いを
していたので 女はとてもつらくて恨んでいた


さくら猫にゃん 今日のはどう?

My追加