KENの日記
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2017年09月07日(木) オペラアリアコンサート

東京千鳥ヶ淵にあるイタリア文化会館で開催された「オペラアリアコンサート」に行ってきました。イタリア文化会館ではイタリア文化紹介の目的で様々な催しがなされますが、その一環のオペラアリアコンサートでした。演奏曲は以下の通りでした。

G.ヴェルディ  オペラ「リゴレット」より<慕わしき御名>
G.ヴェルディ  オペラ「イル・トロヴァトーレ」より<穏やかな夜>
G.ドニゼッティ オペラ「ロベルト・デヴリュー」より<サラはこの恐ろしい時に、生きるがいい裏切り者よ>
G.プッチーニ  オペラ「マノンレスコー」より間奏曲(ピアノソロ)
G.ロッシーニ  オペラ「セヴィリアの理髪師」より <今の歌声は>
G.ヴェルディ  オペラ「運命の力」より<神よ平和を与えたまえ>
G.プッチーニ  オペラ「蝶々夫人」より <ある晴れた日に」>
G.ドニゼッティ オペラ「ロベルト・デヴリュー」よりシンフォニア(ピアノソロ)
G.ロッシーニ  フィレンツェの花売娘
P.マスカーニ  アヴェ・マリア
S.ガスタルドン 禁じられた歌
B.コーリ    「オズの魔法使い」よりピアノ組曲
L.アルディーティ 口づけ
アンコール    アメイジング・グレース

出演:ピアノ:ヴィンチェンツォ・タラメッリ、ソプラノ:相楽和子、内田千陽、川田桜香

大変充実した1時間半のコンサートでした。本場イタリアのコレペティトゥアの伴奏で日本の若いソプラノの夫々が自分の特徴を生かして素晴らしいアリアを聞かせてくださいました。イタリア文化会館での演奏ですから相当競争が激しかったと思います。若手の溌溂とした歌が大変良かったです。ピアノ伴奏者はすべての曲で出演しましたが、最後まで疲れを見せずに迫力ある伴奏を聞かせてくれました。ピアノを弾く姿勢がとても良いし、ピアノの音が抜けるのがすごいと思いました。

今日のオペラアリアはヴェルディ・ドニゼッティ・プッチーニ・ロッシーニ・マスカーニのオペラからでしたが、イタリアにはまだ多くのオペラ作曲家がいます。イタリアの音楽史に占める大変重要な地位を改めて実感しました。

オペラという音楽分野はフィレンツから始まったルネサンス活動のなかで「ギリシャ悲劇」を復興しようとしたことから創り出されました。イタリアには古代競技場や劇場の旧跡はたくさん残っています。建築物・絵画・彫刻などは形があるので復興するための「元」が具体的にありますが、「音楽」は瞬間的に消えてしまうため「録音や楽譜ルール」がない限り再現するのはとても難しいと思います。まずフィレンツェの音楽家が考え出し、続いてナポリ楽派(A.スカルラッティ・ペルゴレージ)などが最初の基礎を確立したようです。イタリア南部の風光明媚なナポリが貢献したということは納得できます。ナポリには「歌」が似合います。オペラその後ヨーロッパ各国の音楽家に伝わっていきますが、主要なオペラがイタリア語で作曲されることはずっと続いてきましたし、今日の演奏曲目でも分かるようにイタリアではオペラ作曲を多く輩出しました。

今や世界各国の主要都市には「オペラハウス」があり、芸術の殿堂ともいうべき地位を確立しています。これに加えて美術館(博物館)・教会(聖堂)、サッカー場があることが世界の主要都市の必要条件でしょうか。イタリア旅行が人気なのが当然ですね。




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