| 2005年03月25日(金) |
ラジブ・ガンジー慰霊地訪問 |
チェンナイから約120kmのところにあるラニペットとい町に行ってきました。チェンナイから国道4号線がインド北西部に伸びていてラニペットはその沿線にあります。国道4号線はずっと行けばバンガロール、そしてプネを通ってボンベイに至る長大な国道です。
さて、この国道をテェンナイから40から50kmいったところに「スリペルンブドール」という村があり、その村の沿道に「ラジブ・ガンジーの慰霊地」があります。遠くからも大きなインド国旗がはためいているのが見えます。
1991年5月21日に落選中のラジブ・ガンジーは、国会議員選挙に向けた遊説中にこの村を訪れ、首にかける歓迎の花輪に仕掛けられた爆弾で爆殺されたのでした。犯人はスリランカ国籍をもつタミール人女性だったとのこと。ラジブ・ガンジーはその時は落選中でしたが首相時代にスリランカ内戦終結を目指して、積極的に和平に向けた活動を進めました。
しかし、インド平和維持軍をスリランカのジャフナ半島に派遣し、スリランカ政府を救援する行動に出たことにより、政府に敵対するタミール人の反感を買ったのでした。
ネルーの一人娘の前首相のインディラ・ガンジー(やはりテロの遭遇して死亡)の長男のラジブ・ガンジーは、ネルー家の直系の男子ということでインドの国民期待の星だったのです。彼は政治家としては未熟なところがあり、失敗もあって首相の座を失ったのですが、インドを愛しインドの発展に尽力し、科学・産業の発展を推進した点においては、現在のインドの急激な発展の礎を築いた人物でした。
昨年の総選挙において、彼の未亡人「ソニア・ガンジー」率いる国民会議党が政権を奪い返し、「ソニア」が一躍注目を浴びていますが、インド人が「ソニア」を見る目はどこかに「ラジブ」を慕う気持ちを含んでいるのです。
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