| 2005年03月24日(木) |
インドで不動産登記申請 |
アパート契約の最後の仕上げとして、今日ムンバイ市の登記所に不動産賃貸借の登記に行きました。日本においてもマンションの抵当権を消滅させるために浦和登記所に行きました。書類作成から印鑑登録から、日本でも大変なので、インドではさぞや凄いだろうと覚悟はしていました。
中央銀行の近くにある登記所はその日朝から混雑していました。待合室で多くの人々が順番を待っていました。不動産会社の人は、「この外国人(私のこと)が帰国の飛行機の時間が迫っているので順番を繰り上げてくれ」と「嘘」をついて順番が少しだけ繰り上がりました。
登記官の人は書類を「ちらっと」チェックしOKを出して、隣に座っているコンピュータ担当者に書類を渡しました。そのコンピュータ(デスクトップ)のモニターの上にはカメラがついてます。そして、コンピュータデスクには、指紋採取用のスキャナがついています。
このコンピュータの役割は、契約当事者の「肖像」と「指紋」を取り込んで、 それを紙(白黒)に出力し、本人確認の証拠とするようです。出力された顔写真と指紋の横に本人がサインして登記業務は終了。インドは、書類の書式云々よりも、本人確認が最も重要なようです。写真と指紋を取るのですから、代理人では申請できないのです。
そして基本的な書類はすべて紙ベースです。保存やら、探し出すのにさぞや多くの労働力がかかるだろうなと想像されます。そういうところで雇用が生まれるのでしょう。仕事を減らさずに作りつづけなければならないところに、ITの普及の障害の一つがあります。
もっとも、ムンバイの街を見ていると、ITの普及による利便性の向上よりは、仕事を確保する事のほうが、少なくとも政治においては重要な気がします。
|