| 2004年09月02日(木) |
ヴェジタリアンレストラン |
ムンバイで克服しなければならないものに気づきました。これから他にも沢山遭遇するのでしょうが、まず気づいたのが身近な「ヴェジタリアンレストラン」です。ムンバイの街の中でお洒落なレストランを見つけ近づいてみると「ヴェジタリアン専用」だったという経験は結構多いのです。滞在しているホテル近辺はオフィス街でレストタンがなく、唯一近くにある1件のレストランが「ヴェジ」なのです。
昨年スリランカからインドに旅行に来た時、インドの地方都市のホテルに泊まって、朝食は「ヴェジ」しかないというような場面に遭遇したことがあります。そうすると仕方が無いので「ヴェジ」朝食を頂きます。当時洋食でさえ、少々辟易していて、納豆と味噌汁が食べたいと思っている日本人には、決して美味しいとは思えませんでした。
これまでのムンバイでの観察では、こちらのヴェジタリアンレストランには「卵可能のもの」と「卵も使わないもの」の2種類があるようです。更にこれに加えて、地上に生えた植物しか食べない徹底した「ヴェジタリアン」がいるので大変です。この徹底した「ヴェジ」の方は、大根、タマネギ、ニンジン、ジャガイモ、ニンニク、しょうが等のインド料理の基本とも言うべき食材を食べないのです。
さらに、ヴェジタリアンの方達は「冷やした水」を飲もうとしないのです。ヴェジタリアンのインドの方と日本で食事をした際に、彼等は私には「冷えた水」を勧めましたが、自分達は生暖かいそのままの水道水を飲んでいました。もちろんアルコールは飲みません。「冷えた生ビール」など想像もつかないのでしょう。
さて、ヴェジタリアンに関する情報が少し蓄積されてきたので、思い切ってホテル近くの「ヴェジタリアンレストラン」に行ってみました。メニューは驚くほど豊富です。良く分からないので適当に二種類の「豆料理」を注文しました。動物の肉を食べないので「豆」が大変重要な蛋白源になるのでしょう。ほうれん草と大豆の料理と、黒豆の料理です。料理の味はというと「そこそこ」でした。私の今日の結論は、料理は「素材」の問題ではなく「調理方法」が重要なのだということです。
日本の代表的な豆の食材というと、醤油、納豆と豆腐でしょう。「豆腐と刻みねぎと醤油」「納豆と醤油」の組み合わせであれば、実際立派なベジタリアンフードなんだと気づきました。こういう料理なら大歓迎です。しかし、インドの料理方法は全く別で、肉料理と全くといっていいこちら風の味付けなのです。
「納豆と醤油」の組み合わせに「鰹節」があればなんと幸せなことかと直ぐに頭が働いてしまいます。さらに「山芋を掛けたマグロ」とか日本人の考えた組み合わせはなんと素晴らしいのでしょうか。ついつい食べ物のことになると想像力が膨らんでしまいます。
インドにおいては「ヴェジタリアン」に関する知識と、それなりの配慮が大変重要なのだろうと思われます。さらにこれに加えて、イスラムに方達の食生活にも配慮しなくてはならないのでしょう。こうした知識と配慮が多宗教国家においてうまくやっていく上で不可欠なのだと思いました。
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