KENの日記
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2004年08月08日(日) 少し晴れた日曜日、オペラハウス

今日の日曜日は初めて少し晴れ間がありました。という事で夕方にムンバイの街を少し散策してみました。目指したところは「レミントン通り」。ムンバイ南西部の高級住宅街に通ずる繁華街です。あくまでも「通じている」のであって、そこが洒落ているかとうと、全くそうではありません。ローカル映画館が集中しているところであります。


ところで、そのれミントン通りのが海岸に近づいている一角で「オペラハウス」を発見しました。「オペラハウス」という地区があることは地図でしっていましたが、誰に聞いてもオペラハウスの存在は否定していたのです。でもりっぱな建物が残っていました。(写真はそのうち公開します)


とにかく、朽ち果てた昔の音楽の殿堂です。正面の立派な壁には「ロイヤル・オペラ・ハウス」の文字が残っており、よく見ると文字版にネオンサインの破片がついています。たぶんイギリス植民地時代には、立派な建物だったと思います。そして建物の奥(たぶん舞台のところでしょう)は、非常に大きく、大掛かりな舞台セットを使うことができたのでしょう。


今はというと、誰が住んでいるのか分かりません。とにかく誰か不法に(?)住んでいるようです。建物横の、多分以前は駐車上だったスペースも「ごみ」だらけです。オペラを演奏する雰囲気は全くありません。敷地内に入ってみると、早速「金をめぐんでくれ」と一人のおばさんが寄ってきました。


オペラの上演は総合芸術です。音楽の伴奏、歌手、歌手の衣装、セット製作とかなりの水準の芸術の基礎が必要です。たぶん、それら全てが建物と同様に朽ち果ててしまったのではないでしょうか。植民地時代の絢爛豪華な社交会の場は、まさしく今のインドの一面を象徴する「場」となっていました。


こうした植民地時代の遺物はこれからインドでどうなっていくのか。ビクトリアターミナスの駅舎は、世界遺産に指定され「物」として残っていく事になりました。「物」は残っても、「音楽」のような人間が敬称しなければならないソフトウエアは簡単に消えてしまいます。




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