長渕剛 桜島ライブに行こう!



身に覚えはありますか? (桜島ライブ48)

2004年10月24日(日)

『身に覚えはありますか?』−桜島ライブ(48)

                 text  桜島”オール”内藤





忘れては行けない、販売スペースでの良心価格。
ばっちりと食料も水も持ち込んだので、
利用することはできませんでしたが、
利用した知り合いから聞いた評判はとても良かったです。
もてなし満足! 鹿児島バンザイ!


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M-33  女よ、GOMEN  −アルバム『JEEP』(1999)−




最初の休憩明けは、なんとも寂しい状態で、
剛の登場を迎えたものですが、
今回の休憩明けは、
最後のステージに向かう剛を迎えるにふさわしいムード。

かなり力の入ったツヨシコール、
そして、観客の熱気!

バンドメンバーを引き連れ、
剛、みたび、登場!
今度は、渋いねずみ色のタンクトップです。
ちょっと戦闘服を思わせる色調に、
緊張感を感じました。

「つよしーっ!
 夜明けが近いぞーっ!」


誰かが叫ぶのが聞こえました。
そうです。
夜明けも近い。
そして、このライブのフィナーレも、
もう、間近に迫っているのです。

「行くぞーーっ!」

「うぉーっ!」

「行くぞーーっ!」

「うぉーっ!」

最後の覚悟を確かめるかのように、
剛と観客との間で、叫びの応酬。
さあ、いったい、どの曲で幕を開けるのか、
泣いても笑っても、これで終わりだ。
桜島オールナイトライブ最終章、第3部だ!

力強いビートがスピーカーから溢れ出しました。
即座に、拳を上げ、叫ぶ僕、そして観客たち。
やはり、第3部は、アップテンポで、
夜明けに向けて疾走するのだ!

ああ、この曲か・・・・

全面降伏、『女よ、GOMEN』!

通常のライブでも頻繁に演奏される、
盛り上がりソング、元気ソング。
観客全員が身振り手振りで女に降伏する歌だ。

第3部が始まるその前に
忘れてた言葉がひとつだけある
ごめん・・・

と、言ったところでしょうか。


今に見てろと 雨にはじかれながら
しょっちゅう 伏し目がちな昨日を
破り捨ててきた

四六時中 貧乏暇なし
頭もはげるほど
がんばれば がんばるほど
いらついていた



ライブの前日、ホテルでこの歌を聞きながら、
友人が言いました。

「いくらなんでも、剛には、
 こんな時期はなかったんじゃないかねえ。」

剛の歌は、すべてがすべて、
剛自身のことを忠実に語っているわけではないのですが、
この歌詞については僕には思い当たることがありました。

ドラマ『とんぼ』でブレークする前の剛の話を、
古くからのファンの人に聞いたことがありました。
その人は、憧れの目で剛を語る僕を見て、こう言いました。

「ほんとにこんなに人気が出て良かったと思う。
 今じゃすっかり落ちついたけど、
 ちょっと前まで、
 テレビに出るたびに剛はいらついていて、
 隙あらば、宣伝ばっかりしていて、
 番組のスタッフとかにはいやがられていたと思う。
 生きていく必死さがいやでも目についちゃって、
 見ていてつらいこともあったもん。」


僕は、その時代のころの剛を目にする機会は、
覚えている限り、まったくなかったのですが、
その話を聞いてから、
『女よ、GOMEN』の歌詞にも、
剛の歌らしいリアルさを感じるようになりました。


いたずらに女に 惚れてきたわけじゃねえ
考えてみりゃ 女にゃ謝りっぱなしだった
煮ても焼いても食えねえ おいらゴロツキに
柔らかい肌で 明日を見させてくれた



ガンガンに盛り上がる観衆に紛れながらも、
僕はちょっと困った気持ちになっていました。

実を言うと、『女よ、GOMEN』のときには、
いつも、困った気持ちになってしまう自分がいたのです。
サビのところで、両手の手のひらを差し上げて、
ゴメン、ゴメン、と謝るおなじみの振りがありました。
どうも、僕は、これにはイマイチ気分が乗らないのです。

この歌で、剛は、なんとも快活に潔く、
女よ、ゴメン!と詫びを入れるのですが、
どうも、僕は素直になれないのです。これほどには。
それもあって、通常のライブでは、
ほとんど、このアクションには不参加でした。

しかし、ここは桜島。
問答無用の第3部のオープニング。
僕もおずおずと、両手の手のひらを差し上げました。


女よーー ゴメン! ゴメン!
女よーー ゴメン! ゴメン!

百年経っても 千年経っても おー!おー!
おいら お前に 謝りっぱなしさ!



思いきりが悪いながらも、
ゴメンポーズに参加しました。
これまた、さぞかし壮観な光景だったことでしょうが、
なんとか参加するので精一杯で、
振り向いて、15万本の手のひらが、
ゴメン、ゴメン、する光景を目にすることはできませんでした。

そうこうする間にも、
歌の後半、繰り返し、繰り返し、
ゴメンねタイムがやってくる。

参ったなあー、
ふんぎりの悪い第3部のスタートになってしまうよ、僕だけが。

そんなことを思いながらもゴメン、ゴメンとやっていると、
コーラスの女性陣の声が飛び込んできた。


女よーー ゴメン! ゴメン!
女よーー ゴメン! ゴメン!



ジャッキーも、女だけれど、ゴメン、ゴメンか・・・

ふと周りを見回すと、
そこら中にいる女たちが、


女よーー ゴメン! ゴメン!
女よーー ゴメン! ゴメン!

百年経っても 千年経っても おー!おー!
おいら お前に 謝りっぱなしさ!



と歌いながら、ゴメンポーズに嬉嬉として参加していました。
そんな光景がいたるところで繰り広げられているのをまのあたりにして、
なんだか、うじうじしていたことがバカバカしくなってきました。

そうだな!
楽しまないとな!


女よーー ゴメン! ゴメン!
女よーー ゴメン! ゴメン!

百年経っても 千年経っても おー!おー!
おいら お前に 謝りっぱなしさ!



素直に叫んでみました。
ゴメン! ゴメン!

こんな僕の百倍は謝るべきことがあるだろう、
剛本人の表情には、
謝っているときの殊勝さなんてかけらも見当たらない。
眩しいくらいに生き生きとした表情だ。

くそー、この百戦錬磨!
ちょっとは申し訳ないような顔して、
謝りやがれ!

第3部、剛に疲れの色なし。
絶好調のスタートです。



続く



<次回予告>
なんと、第3部にもあったサブライズ選曲。
この限られた残り時間の中で、その昔、
電信柱に引っかけたまんま忘れていた曲が今・・・

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