| 2006年07月08日(土) |
読書「だれか、ふつうを教えてくれ!」 |
倉本智明 理論社 2006年
「よりみちパン!セ」シリーズの一冊。どれも面白そうで、みんな読みたく なってしまうのは「理想の教室」と同じかもしれない。
この本はタイトルがとっても挑戦的で、パラパラめくるとあとがきだけがグリーンになっていて、「お?」と思わせる本になっている。
普通って何?普通の子が普通でなくなって久しい世の中ですが、 つい「普通の○○」て表現をしてしまうのだけど、その定義はあいまいだ。 平凡、取り立てて目立つ何かが見当たらない、十人並みとか、「普通」とい うと褒め言葉ではなさそうだとわかるが・・・
20代まで弱視、後にほぼ全盲に近い状況になった著者の視点による話というと 障害者の障害の無い人への提言的な話とわかったような判断をくだされそう
なのですが違います。 障害を持つゆえの経験から、この世の中の普通とされていることへの疑問が 見えやすく、バリアフリーや共生についても書いていますが、
一番心に残ったのは、人と人とのつながりと、人と向き合うことでした。 一番、怖いのは「わかったような判断」「思い込み」なのです。 そこには、障害のある無しは関係ないのでした。
普通とそうでないという大雑把なくくりでは、人は判断できない〜。 考えたら当たり前の事なのですが、思い込みや、わかったかのような判断はなかなか崩せないのも本当です。 だから、思考の自由さをもっているこの作者のような人の話を聞いたり、読んだりして、たまには目からうろこを落とす作業をしたいんです。
あ〜こんな感想では、この本の面白さは全然伝わらないだろうなあ。 読者層を考慮してか、彼女とのデートのためのリサーチとかやせ我慢の話などは語り口もユーモアにあふれていて、 男の子らしい意地の張りようが、いじらしくて、思わず口元がほころんでしまいます。
|