今週はずっと映画の感想で終わってしまいそうだわ。
タイトルからは全く映画の内容が想像できない。出演者も思い出せない、 でもどこかで聞いたようなタイトルだからきっとよい映画なんだわ、と見てみた。
結果、不思議な後味の残る良い作品でした。 遺伝子で差別される世界。それは全く絵空事ではないから全く他人事として 見るわけにも行かず、主人公・ビンセントの夢にかける情熱で超人的な能力を発揮してしまう その部分はまさに神の子、神懸りの所業で、選ばれた者だけの世界のような気がする。 でも、この世に絶対ていうこともないと分っているので、やはり身近な話しかもしれない。
より分けられた遺伝子操作で誕生したエリートの世界に兆戦する被差別者である ビンセントは逆説的な存在。見ている者(彼を助ける者と視聴者)は彼のとてつもない夢の 成功への道のりをドキドキしながら見守ることになります。
持たざる者が持つ者に成り代わる物語といえば「太陽がいっぱい」などを思い出すが (物悲しい音楽でつい思い出す)。富みというひょっとしたら得られるかもしれない希望が 残されているものより、この映画の方が過酷で絶望的だし、同情できる(いらないと思うけど) だからこそミッション・インポッシブルなビンセントの日常から目が離せません。 決められた運命から逃れようとした若者の陰影がせつないです。
イーサン・ホークは名前だけはよく耳にしているけど、クッキリわかったのは初めてかも。 神経質に体毛をこそげ取る姿など鬼気迫る雰囲気がなかなか・・(あんな海辺で石か何かで肌をこすっても 艶肌なのでうらやましい(笑) 彼を見守るエリートでありながらハンデをもつアイリーン役は個性があって、理知的なユマ・サーマンにピッタリでした。 ビンセントの夢の片棒を担ぐユージーン(ジュード・ロウ)の思いつめた瞳も印象的でした。
マイケル・ナイマンの音楽とストイックなビジュアルが下手するとキワキワになりそうな場面も救いあげている。 元気が出る!というおすすめでは決して無いけど、最初から諦めがちな人とか、自分はついてない〜なんて 思っている人にはおスススメかもしれない。 ま、諦めのいいことも平凡で穏やかな日常を過ごせる秘訣でもあるんですけど・・・。
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