z e r o

2002年03月02日(土)

私には亮介を想う資格なんかない。
むしろ。
亮介に謝らなきゃいけないのに…ね。


忘れもしない12月19日。
私は精一杯の勇気を出して。
亮介に塾のテキストを借りて。
そのテキストに「前から好きだった」って書いて。
亮介に返した。

次の日の朝。
私は亮介と一言もしゃべれなかった。
「言うんじゃなかった。亮介と気まずくなるのなら。」
そう思っていた。
2時間目まで。
目も合わなかった。
亮介は授業中も寝てたし。
やっぱり、「私の気持ちって迷惑だったのかな?」って思った。

3時間目。
体育でしかも私の大っっっ嫌いな持久走だった。
友達と走っていた時に。
後ろから亮介が私の事を抜いた。
その時に亮介が私のことチラッと見てから。
「キツイねー。」って。
それが告白後一番最初に交わした言葉。
でもすっごく嬉しかった。

それからは普通に話せるようになった。
普通に「友達」として。
あの時した「告白」はなかったかのように…
そうして、月日はどんどん流れていった。

2月に入ってから。
塾で席替えがあり。
私はユウの後ろの席になった。
そして、学校でもユウと席が前後ろの関係だったため。
ユウといろいろお互いの恋関係について聞いていた時期だった。
お互いに本当の事は言わなかったけど。
そんな中、私がつい口を滑らしてしまい。
亮介に告白したこと。
だけどまだ亮介から返事をもらっていないこと。
全て、ユウにバレる結果になった。
私立入試、直前だった。

そしてユウがキレた。
「何でアイツは返事しねぇんだよ!」…と。

そして。
ユウが亮介に問い詰めたらしく。

その次の塾の時に。
「もうちょっと亮介のこと待っててやれ。」って。
ユウに言われて。
「何で?」って聞く私に。
ユウは苦笑いして「アイツ、私立入試が終わったら言うつもりだったんだってよ。」って言った。

ねぇ。
私が言ったのは12月だよ?
わかるよ。
言っちゃいけない時期に。
私のことなんかを考えていられない時期に。
勉強の事を考えなきゃいけない時期に。
私は亮介に想いをぶつけてしまった。
そして。
私はその時に、亮介を信じることが出来なかった。
その時の私は
「嘘だ。ぜったいユウが亮介に私の事を言わなかったら。
 亮介は私に返事をする気はなかったんだ。」…と。
勝手に解釈をしてしまった。
だからユウに「…もういいよ。返事なんかいらない。」なんて。
心にもないことを言ってしまった。
しかも、その時に私は結構大声を出してしまったみたいで。
絶対、絶対亮介にも聞こえてた。
授業が終わると亮介は私のほうなど見ずに自習教室に消えた。
そして、ユウは「返事はいらないって伝えてこようか?」って言って来た。
私は…そこで「ううん。」って言うべきだったんだと思う。
だけど私の口から出た言葉は。
「うん。お願い。」って…

そして、ユウは亮介に伝えた。


あとから聞いた話では。
ユウが亮介に伝えた後。
亮介は勉強に全然取り組めなく。
「絶対俺、傷つけたよね…」って自分をずっと責めていたらしい。
「何で早くいわなかったんだろうね。」って。
罪悪感に悩まされていたって。
ユウからも聞いた。
友達からも聞いた。
亮介と仲のいい他中の塾友からも聞いた。

責めるべきなのは私だよ。
ユウに全てを任せた私だよ。
自分を責めないで。
そう、言いたかった。
今でも、言いたい。

今じゃ、全て遅いけれども。


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