非日常かもしれない日々
「今夜からスキーに行く」って彼からのメール。
スキーとスノボが大好きな彼。
もう3月だと言うのに、やっと初滑りだ。
あたしは札幌市民のくせにどっちも出来ない。
メールの後に、すぐに彼から電話が来た。
「今、仕事中なんだけどさ、スキー場に行ったら携帯が通じなくなるからさ。電話してやった」と、憎たらしい事を言う。
「ふうん」って言ったら彼
「愛してるよ」って。
「うん・・」
「何か言い忘れた事はない?」
「・・愛してるよ」
今日も明日も、あたしは休みでホワイトデーなのにって言いたかったけど、言わなかった。
去年からずっと、あたしに会う為に、無理して時間を作ってくれた彼。
寝る時間さえ削っていた。
あたしが具合悪い時は看病してくれた。
仕事中でも、店と家を送り迎えしてくれた彼。
愛知に行く日を延ばしに延ばして、あたしとの時間を作ってくれた彼。
せっかく、自分の趣味の時間を持てたと言うのに、これ以上のわがままを言ったら殺される・・・・
Arranged +
Written by 樹杏(じゅあん)