気がついたら5月である。あと、7ヵ月と二十数日したら、もう2008年だ。早いなあ。
気がつけば、千秋楽を迎え、雪組の「エリザベート」が始まっているのであった。
最近は、期待閾値を低め設定にしているのと、どうにも甘めに観てしまうこともあって、星組公演は楽しめた。それに加えて、宝塚と云うユルイ空気のせいかもしれないし、逆に、東京公演が初見だったら、腹を立てていた可能性もある。そんな紙一重な『さくら』と『シークレット・ハンター』。
絢爛である。その中でも、「節句人形」がコミカルで楽しい。楽曲が相当バタ臭いことになっているのだが、そこも含めてわたしは好きである。
桃の節句が終わり納戸に来年までしまわれることを嫌って、「五月人形を閉じこめちゃえばいいんぢゃ〜ん」と閃き、文字通りワクテカなお内裏様(柚希氏)と、そんな彼に呆れ、しまいに平手打ちを食らわしていたりするお雛様(遠野さん)がおもしろい。それ以上に見どころは、端午の節句の人形たち。鐘馗様(立樹氏)、関羽(和氏)と張飛(彩海氏)は髭面に注目。安蘭さんの武者人形はさすがにスラッとしている。桃太郎は涼氏で、なんか、「らしい」。綺華氏の神武天皇はやたらキレイだった。
「花折」も、狂言の「花折」をオペレッタ風に仕上げている。これこそ、「ドンブラコ時代の宝塚って案外こんな感じなのではないか」と思うのだが、どうなのだろう。相当のんびりした雰囲気。(だから宝塚では合うのだが、日比谷では空気のスピードが違うから、結構好き嫌いが別れそうな気が)
ショーの芝居としてみればよい、と云う知恵をつけて行ったので、そのつもりで観たら、割とまあ。内容も出来も相当ツメが甘い。そしてやっぱり「あの作品のあの場面」みたいだな、と云う場面が目に付くのは否めないけど。安蘭さんと遠野さんのコンビっぷりを全面にババンと出す作りは、さすがです。あと、殺し屋なのに目立ちすぎる自称他称「男爵」の立樹氏や、涼氏の部下の役で眼鏡を装着した綺華氏と、マラカス持ってノリノリの百花さんも、見どころではないかと。
ヤキソバ