夜遊びのキモ(実践編・其弐) - 2002年07月30日(火) さて、飛び込みで入ったパブがどうも気に入らず、一時間で出ようとした僕とK君に対し、客引きのオニーサンは「姉妹店紹介」という、必死の引きとめ工作に出た。 それも、「一時間タダ」という強力なワイルドカードを武器にして。 これには、さしもの僕らも、「じゃあ、行ってみるか」という気になったのであった。 一階下にある姉妹店は、キャバクラというわりには、わりと小じんまりとして、かつ照明もおさえ気味なシックな店だった。 僕についたのは、S美ちゃんというコ。 あと一週間で20ン才の誕生日が来るという彼女は、スリムでなかなかキレイな顔立ちの上、笑顔がチャーミングで、前の店にくらべるとダンチのレベルだった。 (「これは当たりだったな」) 僕は内心ピースサインを掲げたものだ(笑)。 相方のK君の様子を見ると、彼についた女のコも、小柄できゃしゃな感じ、父性本能をくすぐるようなタイプのコで、これまた前の店とはレベルが全然上。 K君も、まんざらではない顔つきで、談笑しておる。 こちらも「当たり」といえそうだった。 オトコというものは、つく女のコの質によって、見事に機嫌がコロッとよくなったりする。実にゲンキンなものなのだ(笑)。 音楽が三度の食事よりも好きで、歌手を目指して上京、専門学校に入ったが、今では歌よりも作曲のほうで世に出たいと考えているS美ちゃんと、しばし音楽の話題で盛り上がる。 S美ちゃんには、 「来週、わたしの誕生日なので、ぜひ来て欲しいの」 といわれたのだが、その週はマジな話、仕事で死ぬほど忙しい。 残念ながら、本当に行けない事情を説明し、仕事がひと段落ついたら必ず行くからということで、納得させた。 Sちゃんからは、メールアドレス入りの名刺をもらう。僕も、お返しにプライベート用のメアドを教えることにする。 さて、約束の一時間が経った。 相方のK君を見ると、昨日あまり寝ていないということで、どんどん瞼が下がってきて、今にもその場で眠ってしまいそうな感じだ。 そんな事情もあって、僕らはとりあえずサービスの一時間だけで、その店に暇乞いをすることにした。 ということで、お勘定はもちろんロハ。 で、店を出てからのK君との会話。 「二軒目は当たりだったんじゃないの」 「そうだね。これでなんとか元はとれたな」 「二軒目はまた行ってもよさそうだね」 「うん。一軒目はもちろん、パスだな」 「うんうん」 と、意見は一致。 今回の僕らの判断は、見事に正しかった。 もし、一軒目でぐずぐずと時間を過ごしていたら、二軒目を紹介してもらえたかどうかも、わからない。 仮に紹介してもらえたとしても、その店の勘定の「割高感」はぬぐえなかったに違いない。 それから、二軒目もサービス時間だけいて、さっと切り上げたのも正解。 そこでまたずるずると居座ると、結局延長料金を取られ、割安感は帳消しになっただろう。 また、お店にも 「これでこの客達の気持ちはすっかり掴んだ」 と安心させてしまうことにもなったはずだ。 そうすると次回行ったときには、いいサービスをしてもらえるかどうか。 教訓: 女のコのレベルやサービスが気に入らなかったら、ためらうことなくお店を退出すべし。 お店には、それだけでも「不満」の意思は伝わる。 少しは商売のセンスがあるお店なら、そこですかさず「引き止め策」を考えるはず。 その出かたを見て、客側も最終的判断をするべきなのである。 それはまさに、客と店の「かけひき」。 どちらかが低い条件で受け入れてしまうと、そちらが「負け」となる。 お店というものは、われわれお客が常に緊張感を与えていくくらいでないと、そのサービスは向上しないのである。 さて、その二軒目のお店に対してはまだ「裏を返して」はいないのだが、近日中に再訪する予定。 そうしたら、またその模様をレポートするつもりなので、お楽しみに。 ...
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