夜遊びのキモ(実践編・其壱) - 2002年07月28日(日) 長らくお休みしてすみません。今日から再開します。 さて、ひと月ほど前の話。 僕には2か月に一度くらいのペースで飲みに行く仲間、同期入社のK君がいる。 彼は出身大学・学部が同じということもあり、同じ会社でも仕事内容はまるで違うのだが、わりと友好的な関係を保っている。 彼はどちらかといえばマイホーム・パパ型で、遊び場も余り知らないので、遊び好きな僕が、彼にいろいろお店を教えたりしているというわけだ。 今回は、今月の上旬に社内の人事異動があったのだが、そのネタを肴に飲もうということになった。 一軒目は会社に近いところにある、欧風ビストロで一杯。 ふたりであれやこれや人事に対する不満をぶちあげ、ひと段落ついたところで、二軒目に行こうということになった。 僕は、例の、ナイスバディで素行不良の人妻のことを一軒目で話題にしたのだが、(当日記、「不良妻」の項を参照されたし)、K君はその話題にみょうに関心を示し、「じゃあ、二軒目は巨乳系のコがいる店にしよう」などと言っている。 そんな店、僕も知りはしないのだが、とにかくタクシーに乗り込み、一路、新宿歌舞伎町へとむかった。 これまで行ったことのない店に飛び込みで入ってみようということになり、それなりのリスクも覚悟しつつ、客引きのオニーサンをひやかすことにした。 コマ劇場の近くで、ベッカムもどきのヘアスタイル(顔はかなり違う、どちらかといえばガレッジセールのゴリか?)のオニーサンの話に乗ってみることにした。 「うちはパブとキャバクラ、二店やっているんですが、まずはパブのほうにご案内しますよ。お安くしときますから」というお決まりのセールストーク。 案内されたのは、とある雑居ビルの4階にある、ごくふつうのミニクラブ風のインテリアの店。 で、ふたり、どんなコが来るんだろうと待っていると、ひとりは全体的にかなりふくよかかな?という感じ、ひとりはヤンキーっぽいメイクをした、痩せ型のコだった。 場末感漂う、そのお顔立ちを見て、僕らは意気消沈した。 服装も、いかにも地方出身の元ヤン風。 見てくれでは、はっきりいってCクラスってとこだった。 まあそれでも話をしてみれば面白いところがあるのかもしれんと、しばらく会話を試みてみた。 が、はっきりいって、なんら期待を裏切ることのない、ノリのきわめて悪い会話が続いた。 こちらに何の興味や関心も持っていないのはしょうがないにしても、せめて、少しは興味を持っているふりぐらいしろよ、客商売なんだから、と言いたくなるようなダルいノリ。 話題もいきおい、途切れがちである。 試しに僕が「この店のウリはなんなの?」 とひとりのコに聞いてみたら、 「アット・ホームなとこかな」 などとのたまう。 道理でまったくのロー・テンション。 ユルユル、ダルダルなわけだ。 だが、女のコが勝手に自宅のノリでダラーッとくつろいでしまっているような店に、僕らは高い金を払うつもりはないんだがな。 (やっぱり、「ハズレ」だったかな。) 僕らは顔を見合わせて、目でサインを送り合った。 (一時間で出よう。) そういうことだ。 その後も、女のコは替わったものの、どれも似たりよったり。 顔がいいわけでなし、話術にたけているわけでなし、愛想がいいわけでなし。 僕らはまるで、春日部あたりで飲んでいる気分になってきた。 それでも、ふたり目についた女のコのほうがいくぶん愛想はよくて、最初のふたりなんか名刺すらくれなかったのに対し、ちゃんと写真入りの名刺を進んで渡してくれた。 でも、悲しいかな、その写真もまったくキレイに撮れていなかった。 一時間が過ぎ、ボーイが 「どうなさいますか」 と聞いてきたので、僕らはまったくためらうことなく 「帰ります」 と答えた。 お勘定は、ふたりが一時間いて8800円。この界隈で飲めば、まあそんなものだろう。 だが、この店に対してはそれだって、高いような気もした。 (ま、しょうがない、飛び込みだからな。授業料だと思うしかないさ。) そう割り切って、僕らは、行きつけの店で飲み直しをするつもりだった。 が、しかし。 客引きもかねていたオニーサンが、こう言ってきた。 「一時間、ただで構いませんから、姉妹店、紹介しますよ」 「エ? ホント?」 「タダ」の魅力に勝てる人間は、あまりいない(笑)。 よしんば、いまの店程度のレベルだったとしても、タダならまあ許せるってもの。 僕らは彼の案内で、姉妹店へ行くことになった。 さあ、リベンジはあるのか? 続編を乞うご期待。 ...
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