まーくん的日常...まーくん

 

 

「見世物」としての結婚式(一) - 2002年06月30日(日)

結婚式とは永遠の愛を誓う、厳粛な儀式である一方で、千客万来のサーカスショーのごとき、「見世物」でもある。

「あいつが結婚するって!? 一体、どんな顔した相手と結婚するのか、ひとつ見てやろうじゃん」
と、新郎・新婦周辺のひとたちが、大いなる好奇心を持って集まって来るのが、結婚披露宴、披露パーティだったりする。

その相手いかんによっては、
「なんであんなしょうもない野郎に、あんな美人がヨメに来るんだ!」
と憤慨するヤツが出て来たり、
「意外と大したことのない相手と結婚するのね」
と冷ややかな視線が浴びせられたりする、とこういうわけである。

だから、新郎・新婦がわも、そのことを十分覚悟して、結婚式に臨まねばならない。
ゆめゆめ、出席者全員が「善意のかたまり」、みんな私達を祝福してくれているんだなどと思ってはいけない。

ふたりは、彼らに出席してもらい、なにがしかのお祝いを受け取る代償として、なにかネタになることはないかと興味津々でやってくる、彼らのシビアな観賞眼に数時間耐えぬかなくてはならないのである。
まさに、結婚式という名のショー。

さて、結婚披露宴・パーティというと、「つきもの」がいくつかある。
これを僕は「三点セット」と呼んでいるのだが。

その一 ビデオあるいはスライドの上映。

新郎・新婦を主人公にした、ストーリー仕立てのビデオまたはスライド番組。
これはまさに、ショーの観客たる出席者の「好奇心」にダイレクトに応えるための、一番の人気プログラムであるといえよう。
まずは、新郎新婦の幼少期の紹介から始まるのがお決まりのパターンではあるが、観客の興味はそんなところには、もちろん、ない。
彼らの最大の関心事は「ふたりのなれそめ」、これにつきる。
さらにいえば、ふたりはデキているのか、とも。

それを、出来るかぎりリアルに伝える、というか「暴露」するほうが「ウケる」のはいうまでもない。
たとえば、新婦が新郎をひっかけたとか、新婦はキャバクラか何かに勤めていて、お客として来ていたのが新郎だったとか。

しかし、両家のファミリーカラーによっては、そういう露悪的なことを極度に嫌がるところもある。
ウケたのはいいが、式が終わってから、家族会議で大モメにモメることもあるので、注意が必要。

逆に、きれいごとで誤魔化すと、出席者からブーイングが出る。
下手すると、その後、祝辞のときに親しい友人から「本当の事情」をバラされることもあるので、あんまりカマトトチックな演出をするのは危険である。ご注意を。

その2以降は次回で。


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