もどかしい話(二) - 2002年06月19日(水) 「勝負日」のユーウツ 自分が交際したい相手が、フリーであるかどうかを確かめたいなら、以下のような日に会ってくれないかと誘ってみると、まずまちがいなくわかる。 1 相手の誕生日 2 クリスマス(特にイブのほう) 3 バレンタインデー、ホワイトデー この日は、もし本命の相手がいるなら、そのひとから誘われたときのために必ず空けておく日だからだ。 もし、お誘いにOKの返事が来たら、そうとう脈があると見てよいだろう。 しかし、個人的な経験でいえば、僕はこれら「勝負日」に意中のひとに誘いをかけて、ことごとく失敗している。 失敗その1 3才年下の、製薬会社に勤めるJさん。 ふだんは軽口をたたきあう仲だったが、ルックスも性格も、自分にとってはストライク・ゾーン。 知り合って、2年目。意を決して、今度やってくる彼女の誕生日に会いたいと、手紙で申し込んだ。 そうしたら、数日後、彼女からも手紙がやってきた。 それには、はっきりと「お会いできません」と書いてあった。 理由としては、当然、僕が正式に交際を申し込むつもりであることを見越して書かれていたのだが、「以前つきあっていたひとがいたのだが、彼と別れて以来、もう誰とも付き合いたいとも、結婚したいとも思わないので」というようなことが書き連ねてあった。 それが、彼女の本心であったのか、僕を傷つけないように配慮してついた嘘なのかは、よくわからない。 もし、つきあっているひとがいれば、「いる」といって断ったろうから、たぶん、いなかったのだろうが、いずれにせよ、僕じゃダメ、そういうことだ。 その後も、彼女とはしばらく(数年)、色恋ぬきの気楽な交友関係は続いたものの、決して恋愛には発展せず、僕も現在の妻である女性と付き合いはじめたこともあって、ふたりのつながりは自然に消滅してしまった。 失敗その2 モデルのTさん。 とにかく華やかな雰囲気を持ったひとだった。商売柄、当然といえば当然なのだが。 ある日何人かで飲みに行って、僕が彼女をタクシーで送って行く途中、クリスマス・イブの予定はなにかあるんですか、もしなければ食事にでも行きませんかと誘った。 すると「その日はダンスのレッスンがあるのでダメなんです」とか言われて、やんわりと断られてしまったのだ。 彼女の場合も、当時、特定の彼がいたふうではなかった。 というのも、モデルの仕事にあきたらず、もっと有名になりたい、タレントとして名をあげたい、というような「野心」に燃えていた時期だったので、特定の男性にかまけている時間などはなかった。 だから、まったくの「ウソ」ではなかったと思う。 が、いずれにせよ、玉砕であることに変わりはない。 まあ、彼女の場合も、その後、しばらくは友人としての付き合いが続いた。 特に、そのイブの誘いを断ったことを申し訳なく思ったのだろう、数日後にはそのフォローとしてか、自分の住んでいるマンションへ呼んでくれたことがあった。 ただそのときも、彼女はまったくスキを見せず、口説こうにも、とても口説けるような雰囲気ではなかった。 結局、彼女とは、その後、一年たたないうちに、音信不通となってしまう。 このふたつは、ほんの氷山の一角。まだまだ他にも似たような失敗がある。 結局、僕の場合、若いころから、「ムリ目の女性ばかり狙ってしまう」という、損な傾向ばかりあったような気がする。 もっと手頃な、ラクにつきあえるタイプの女性に目を向けたら、あんなに苦労はしなかったのにとも思う。 でも、結局、性分なんだよな。そういう方向へは、決して行かないのである。 別に後悔もしていない。 ヘンに妥協したほうがむしろ悔いを残しただろうから、これでいいのだ(笑)。 ...
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