モテるといふ事(其六) - 2002年06月17日(月) さて、このテーマ、今回で一応完結にしようと思っているが、思った以上に奥が深いので、なかなか終われそうにない(笑)。そのうちまた復活するかも。 今日は僕の周辺における「もっともモテる男」の話。 中学・高校時代のこと。 H君は、僕の同期の中で、一番ルックスがよく、スマートで、背も高かった(顔はむかしのアイドル、伊丹幸雄ふう。堂本光一にも少し似ている)。 以前「蓼食う虫」(4月14日)にも登場した、G君がライバル視していた、あのH君である。 頭も、ダントツとはいえないまでも、まあいいほう(その後、国立市にある某国立大学を出ている)。 中学・高校ではサッカー部に所属し、フォワードを担当。その一方でロックバンドのベースもやっていた。 当然、試合やコンサートでは、いちばん黄色い声援を集めていたクチだ。 こんなK君だから、みんなは「とても勝てないな」と思っていた。 が、かといって、ものすごくジェラシーを感じていたわけではない。 むしろ、彼のキャラクターをよく知っていたので、安心していた部分もある。 彼はあまり、自分の「ファン」に興味がなかったようで、そのどの子とも付き合おうとしなかったのである。 ただでさえクラブ活動やら、バンド活動やらで忙しいのに、女の子と付き合ってなんかいたら、受験に失敗するという意識が強かったのかも知れない。 だから、いくらでもチャンスはあったのだが、大学合格まで男女交際はおあずけにしていたのだろう。自制心がありますなー。 その後、大学に入ると、そこはあまり女子学生が多くないところだった。 もちろん、学内・学外を問わず、女子の人気は高かったが、彼としてはサッカーの方に熱中していたので、大学時代もあまり男女交際には熱心ではなかったようだ。 大学卒業後、彼は高校の社会科の教師になる。 採用されたのは、なんと女子校。 漫画「めぞん一刻」で主人公の五代が、教員実習で行った先の女子校で、八神というおませな女子生徒に翻弄されるというくだりがあるが、まあ、彼も似たような「歓待」を受けたのだろう。 そして、H君、おおかたの予想通り、その高校を卒業した元生徒のひとりと結婚。 なんとも、「お約束」を裏切らない展開に、僕たちは笑ってしまったものだ。 彼くらい、「カード」が揃っている男なら、それこそ、アナウンサーだの、スッチーだの、モデルだのといった「高嶺の花」だって十分狙えるはずなのに、意外に「手近」なところでつかまえてしまった(というより、「つかまってしまった」というべきか?)のが、なんとも可笑しかった。 つまりですね、いくらモテる男でも、その資質をフルに生かそうと考えない限り、結果的には、モテない男どもとさほどレベル的に違わない女性しかゲットできないってことですね。 このH君の例もあるから、僕は「モテる」ということに、さほど過剰な幻想を抱かなくなったといえる。 何十人もの女性からキャーキャー言われたところで、しょせんはひとりの女性としか、結婚できないってことです。(この項了) ...
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