モテるといふ事(其壱) - 2002年06月09日(日) 前回のテーマに関連して、「モテる」ということについて、書いてみる。 一般にオトコどもは漠然と、「女性にモテたいなあ」と考えている。 ま、かくいう僕もその例外ではない(笑)。 しかし、そうは夢想してみたところで、たいていの場合、なるようにしかならない。 「モテる」というのは、前回も書いたように、ごく少数のオトコにのみゆるされる状態なんだから。 容姿も、才能も、財力もごくごくフツーのレベルで、まったくモテなかった男性が、ある日突然モテるようになっていた、などということはありえないといってよい。 つまり、大多数のオトコは「モテている」という実感をまったく味わうことのないまま、一生を終えるのであり、それが「健全な社会」なのである。 しかし、そうはいっても世のオトコの多くが、「モテる」状態への見果てぬ夢を見つづけているのも事実だ。 でなけりゃ、あんなにキャバクラが繁盛するわけがない(笑)。 キャバクラに代表される擬似恋愛産業は、多くの男性の心理を実に巧みにつかみ、翻弄し、莫大なる利益を誘導する、たぐい稀れなる「知能集約型ビジネス」だと思う。 きょうもまた、キャストの女性の携帯電話やメールに誘われて、一体何万人のオトコどもが鼻の下を長くしてお店を訪れることだろう! ま、それはいいとして、僕がいつも思うことは、モテたがっているオトコに共通した「盲点」「陥穽」がひとつあるように思う。 それは、彼らの心の中では「モテる」イコール「自分の好きなタイプの子、可愛い子にモテる」ことになっているということだ。 自分の魅力が、自分の好みの子だけに伝わり、彼女だけから好かれる。 そういう虫のいいことを、おそらく全員のオトコが夢想しているのである。 しかし、「モテる」という状態は、本来相手を選ぶものではない。 たとえば、今モテモテの美男歌手といえば、福山雅治、Gackt、藤木直人あたりだろうが、彼らのファン(ほとんど100%が女性)を見ると、容姿に関しては、世間一般のレベルより低めの女性がほとんどだな?と思う。 (なかには少しマシな女性もいるが、全体から見れば、ごく少数派である。) これは実は理の当然であって、ひとというものは「ないものねだり」で生きていくものなのだ。 容姿に恵まれない人間は、せめて容姿のいい異性と結婚してブサイク因子をやわらげないことには、子供が永遠にブサイクの繰り返しになってしまう。 だからこそ、あまりご面相のよろしくないひと(男女を問わない)に限って、相手のご面相に執拗にこだわるのである。 つまり、多くのモテる美男は、器量のあまりよくない女性たちの、絶大なる支持があらばこそ、あんなにモテているのだ。 彼らにとっては、「モテモテで、うれしくもあり、うれしくもなし」といったところがホンネなのではなかろうか。 だから、多くのモテたがっているオトコどもの「カワイ子ちゃんだけにモテたい」願望など、まったく噴飯ものだと思う。 修業がまったく足らん! ブ●なファンにもきちんと愛想をふりまいて、しっかりと商売しているモテ男たちのツメの垢でも煎じて飲みなさいっての。 「モテ道」もまた、キビシイ道なのである。 この項、奥が深いので、また回を改めて考察を進めます(笑)。 ...
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