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■英会話のギャオス
2008年04月23日(水)
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「英語の勉強はじめまーす」

娘・R(4才)がそう言うので英会話教室ごっこが始まった。僕に拒否権はない。先生はRだ生徒は僕だ。まずは先生役のRがご挨拶。

「わたしはステファニー先生です」

ステファニー…なんというニセ外人っぽい名前。ベンジャミン伊東並みに怪しい。しかしステファニー先生はRの幼稚園でたまに行われる英会話の授業を受け持つ外人さんであり、実在する。要は幼稚園の英会話レッスンをなぞったゴッコ遊びがしたいのである。

「それではみんなで立ちましょう。『立ちましょう』は英語で…えーと…『立ったらホイ』です」

「それ英語違う!」

アナルが何語か分からない僕でもそれが英語でないことぐらいは分かる。絶対普段の授業とごっちゃになってるだろ、と猛烈に抗議すると

「英語です」

ステファニーは言い切った。んまあ随分とブロークンなイングリッシュですこと。

「それでは先生の後にしゃべって下さいね〜。アッポー、バナーナ、チョッコレイト」

なるほど、アップルのA、バナナのB、チョコレイトのCで英語のイロハを学ぶわけね。デラべっぴんのD、エロトピアのE、風俗奇譚のFも加えて欲しい。しかし娘をお下劣にさせたくないので言われたままに復唱した。

「あっぽー、ばなーな、ちょっこれいと」

「パパ、ベリーグー!だよ」

「ふふふ、当然である」

「ベリーグー!グーグーググーグコォー!」

「おいそれも英語違う!英語じゃなくてエド!はるみ!」

「英語です」

またもや断言ステファニー。

「ではおしまいでーす。またねー」

そして唐突にレッスンは終了。ルー大柴以上にムチャクチャな英語のまま終わりとは…。本家ステファニーも浮かばれないだろう(殺すな)

「Rちゃんはさ…他にどんな英語知ってる?」

「プリキュア!」

パパね、君は一生日本から出ない方がいいと思うんだ。

「それも英語じゃないんだけど…」

「英語なの!英語なの!英語なの!」

なんかもう僕に掴みかからんばかりの勢いになってしまった。

駅前留学どころか、いてまえ留学である。

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