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■鹿らばごめん!
2008年04月18日(金)
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トイレの前で娘・R(4才)がうつ伏せに倒れていた。

いや、よく見るとモゾモゾと這いつくばっていた。

「君はこんなところで何をしているのかな?」

「Rちゃんは鹿になったのです」

親に断りもなく野獣になるなよ。しかし何故唐突に鹿なのか。(「鹿なのか」とキーボードを打とうとしたら間違って「死後七日」になってしまった)

子供に人気がある野獣の定番、パンダやコアラ・ゾウ・キリン等と比べると、鹿はその影に隠れている程度の存在感である。アイドルで例えるとおにゃん子クラブに対するスターボウ的存在。いやスターボウはマイナー過ぎるか。せめて少女隊ぐらいだろうか(どうでもいい)

おそらくRはこの春の幼稚園の進級でバンビ組になったので、鹿に対する興味が高まっているのだろう。

「そうか。バンビ組だから鹿さんなんだね」

「うん」

「でもRちゃん、鹿なら地面にベッタリじゃなくて、軽やかに走るもんでしょう」

生まれたての鹿だってもちっと根性出して立つだろう…と演技指導をしたところ

「ちがうの、これは海を泳いでるの!」

と反論されてしまった。そういえばちょっと前「ダーウィンが来た!」という番組で、海を泳いで島を渡る鹿、というのをやっていた。Rはそれを覚えているのだろう。

「なるほど、尤もである」

そういうことなら鹿たないね。なんつって。

Rと僕がそんなやりとりをしているところに、息子・タク(2才)が乱入。

「パパ!おうまさんしてー!」

馬になれ、とのご要望なので僕もRの横で四つん這いになってタクを乗せた。

「はい、お馬さんですよ〜。パカポコパカポコ」

「Rちゃんは、鹿!」

まさに馬鹿親子である。

「タク、お馬さんはおしまいにしてくれないか」

「やだ」

逃れられない馬鹿の運命。この間抜けな状況をなんと言い表すか僕は知っている。

バンビ窮す。なんつって。

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