以前息子・タク(2才)が、バイキンマンのカードを大切にしているという話を書いた。
東京タワーに行った時、タワーの股下にあるビルの屋上遊園地でアンパンマン汽車に乗るともらえるやつである。公園で遊んでいる時に失くしかけたが嫁が見付けて取り戻し、ボロボロになってもずっと握り締めている…というところまで書いたのだが、結局また失くしてしまいそれっきりである。
「たっくんねえ、カードなくしちゃったのよ」
娘・R(4才)がそのことを指して言った。
「そうだねえ。なくしちゃったねえ」
「かわいそうだから、もう1回汽車に乗りに行ったほうがいいと思うの。それでRちゃんはトーマスの汽車に乗りたいの」
…うまいなあ。弟がかわいそうだからもう一度カードをゲットするために汽車に乗るべきだ。ついでに自分はトーマスの汽車にも乗りたい。あくまで弟を想う気持ちを大義名分にし、さらっと自分のリクエストを盛り込み、アンパンマンとトーマス両方の汽車に乗れるよう謀りかける。いつの間にこんな話を組み立てられるようになったのだ。
「よし、じゃあ行こう」
遊びに行くことには異論はないのでRの謀略に乗ることにした。問題はトーマスの汽車がどこにあるのか。はっきりと覚えているのは「としまえん」である。屋上にミニ遊園地があるデパート、いわゆるデパオクには何箇所も行ったが、あったかどうだか記憶があやふや。
「じゃあとしまえんに行く…?」
と嫁に伺ったところ
「えー入場料払うのー?」
あっさり却下された。確かにそうだ。トーマスの汽車だけを目当てに行くなんて、ディズニーランドに行ってチュリトスだけを食って帰って来るようなものである。金の使い方を間違ったセレブみたいだ。
しかしそこはオタクオヤジの僕。唯一の武器インターネッツを駆使したところ、新宿KOデパートにあることが確認された。さすがインターネッツ、超便利。機関車トーマスから痴漢車トーマスまで何でもござれ。
そんなわけで行って来た。デパ地下は人でごった返していたが、デパオクは僕らのような家族連れが数組チラホラいるのみ。都会の喧騒から取り残されたエアポケットのよう。

Rとタクはお目当てのトーマスに巡り合えて超ゴキゲン。

アンパンマンの汽車はなかったが、アンパンマン車に乗ってアンパンマンカードもゲット。
昭和の空気が残っているかのような鄙びたデパオクのすぐ側は新宿超高層ビル街。摩天楼を見ると「大都会」を歌わずにはいられない。あーあー果ってっしーないー、ゆーめを追いつづけぇえええー…ゲホッゲホッ。街の最先端の上澄みと淀みが混在するデパオク。ブレードランナーのようだ。

何故か嫁もアンパンマン号に座って佇む(顔はイメージです)。疲れていたのだろうか。
子供達も勝手に駆けずり回っているので、僕はお菓子が取れるクレーンゲームで飴やチョコやラムネをごっそり捕らえて戻って来ると、アンパンマン号にいたはずの嫁がベンチでしょんぼりしていた。
「どうした」
「さっき係員に『他のお客さんが利用出来ないので…」ってアンパンマン号から追い出された」
もう、ほんとにバカなんだから!デパオクで佇む奥様。
「デパ奥」と名付けることにする。
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今日もアリガトウゴザイマシタ。