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■みかんを粗末にする奴は、みかんにやられて死んじまえ
2008年02月27日(水)
ある休日の昼下がり。僕のアレは右曲がり。

「買い物に行って来るから」

嫁が出かける支度を始めた。

「あい。行ってら」

僕は娘・R(4才)と昼寝している息子・タク(2才)がいるので留守番である。

「カップヌードル買ってきてあげるからね。88円だから!」

「あ?ああ、カレーのをよろしく…」

僕がカップヌードルをリクエストしたのは確か数ヶ月も前のことになるが、徹底的に安くならないと買ってくれないようである。

「Rとたっくんにはみかんを買って来てあげるからね〜」

嫁はそう言い残して買い物しようと街まで出かけて行った。さすがに財布は忘れていない。

「ママ、みかん買ってくるって」

「うん、君達大好きだからな」

Rもタクもみかん大好き。まさにみかんの大器よ、としばらくRと遊んでいるとチャイムが鳴った。

「だれかきた!」

とRが浮き足立つ。

「はいはい、パパが出ますよ」

扉を開けると、ついこないだ引っ越して来たお隣さんが立っていた。

「あのーコレよかったら…実家の母がダンボール1箱分送り付けて来て…」

みかんをたくさんもらってしまった。このお方、引越しの挨拶の時はうなぎパイをくれた。そして今日のみかん。ご実家はどこですかと聞かなくても思いっきり分かりやすい。この次はお茶かサッカーボールでも持って来てくれそうな勢いである。

うなぎパイとみかんに対抗するためには、僕も栃木名物レモン牛乳と「とちおとめ」あたりをお返しせねば…と考えたがそれどころではない。お礼を言って扉を閉めたらすぐさま嫁に電話。

「みかん買っちゃったか?実は今お隣さんからもらってしまったよ」

「うそ。もう買っちゃったよ」

「返せないか?」

「えー…」

「20個ぐらいあるんだよ。その上お前が買って来たら食べ切れないだろう」

「そうだけどさあ」

「残ったみかんはそのうち腐って『俺達は腐ったみかんじゃねぇ!』って加藤が暴れ出すから…」

「はいはい分かりました」

やがて帰って来た嫁は、言われたとおり返品したと語った。

「でもなんか知らないけど『え、返品っすかw』ってスーパーの兄ちゃんに笑われたよ」

「別におかしくないじゃんねえ」

「ねえ」

余程貧乏臭く思えたのだろうか。

お土産のカップヌードルは1個だけだった。僕の好物なのでもう2、3個買っても罰は当たらないというのに、ホントに88円分しか買ってくれないとは!スーパーの店員と嫁の態度は

誠にみかんに存じます。

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