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■僕のツンデレラなシンデレラ。
2005年12月23日(金)
朝、僕が仕事に出掛ける時の儀式。それは嫁とのちゅー。ではない。

確かに新婚時代はしていた記憶があるが、いつからやらなくなって
しまったんだろう。遅刻しそうなのに玄関で、朝の小鳥のさえずりの
ようにちゅっと口を合わせて、慌てて飛んでも8分歩いて接吻、と
駆け出して行ったもんだが…。

何がさえずりだ馬鹿野郎。今はせいぜいせんずりがいいところだ。
話を戻す。

朝、僕が仕事に出掛ける時の儀式。それは娘・R(2才)との握手と
バイバイ。一緒に握手をして

「あーくーしゅーでばいばいばい」

と手を振って僕は仕事に出掛けるのである。これをしないと僕は
仕事に行く足取りが5倍重くなるので重要な儀式なのである。
ところが今朝は何故かRの機嫌が悪くて

「じゃあパパ行って来るよ〜行っちゃうよ〜」

いくらRに誘い水をかけてもその手に乗ってくれぬ。それどころか

「めっっ!ばいばい!」

とっとと行け!と言わんばかりの冷酷な態度で追い出そうとする。

「何を怒ってるんだよ…もういいよ…」

Rをかまうのは諦め、息子・タクに向けてばいばーいと手を振って
みると、最近笑顔が増えてきたこの赤子は、満面の笑みを惜しげ
なく見せてくれる。おお我が天使よ。穢れなきその微笑よ。お前
ならイタリアにあるという幻の美男子学校に行ける。

「それじゃあね」

嫁に一声掛けて、靴を履いて、ドアを開けようとした瞬間

「ぱぱ!ぱぱ!」

Rが叫びながら走って来て僕の腕を掴み

「あーくーしゅーでばいばいばい!」

先程の意味不明の怒りの態度とは打って変わってニッコリ笑って
朝の儀式を済ませたではないか。

「どうしたんだ急に!」

と驚きを隠せない僕であったが

「ほら、Rはツンデレでから」

嫁が最近覚えたオタク系用語を口にした。ああそうであった。
Rはツンツンとデレデレの態度を非常に巧みに使い分け、僕の
心を捉えて離さない。

「か、勘違いしないでよね!Rがあくしゅしたいって言うから
 してあげるんだから!」

僕もRにツンデレ返しをして朝の儀式を済ませ、ようやく仕事に
行けるのであった。

嫁、君とは夜の儀式のオギノ式で…。


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今日もアリガトウゴザイマシタ。

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