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■千七夜物語。
2005年10月10日(月)
【私信】

メールを頂いた藤原様。返信したら戻ってきてしまいましたので
もう一度メールアドレスをお知らせください。

【私信オワリ】

嫁の父母がやって来た。息子・タクの「お七夜」をするためである。

お七夜とは子供が産まれて1週間前後にするお祝いで、奉書紙に
「命名:○○」と書いて神棚に貼り、あとは…えーと、飲んだり
食ったりする。早速「命名:タク」と書いたところ嫁父が

「うーむ。名前はいいが、字がいかんなあ。○○じゃなくて××と
 したらどうか」

いきなり今回のお七夜の段取り、及び嫁の命名を根底から覆す発言。

「いや、その字だと難しいし、僕も書けないし」

酒飲ませてうやむやにしてしまおうと、とりあえずビールを注いだ。

「じゃあビデオカメラで撮影するよー」

僕がカメラを握って撮ろうとしたのだが、デジカメはしょっちゅう
使っているのにビデオは数えるほどしか回したことがなく

「えーと、スタートボタンは…」

と迷っていたら

「もういい!」

嫁にひったくられ、

「はーい。今日はタクちゃんのお七夜ですよー」

嫁のナレーションと共に撮影開始。

「いえーい」

一同、思い思いのポーズを取る。

「…」

「…」

「…」

「ちょっと。ビデオだから固まらなくていいのよ」

「あ、そうか」

揃いも揃って間抜けな一族達の個々の血が漏れなく流れている
タクと娘・R(2才)が不憫でならない。

嫁父はあまり酒が強くはないので次第にほぐれてきて、更にタクを
抱いてご満悦。いい感じになって来たところでRがトドメとばかりに

「じーちゃん、じーちゃん」

初めて「爺ちゃん」と呼んでみせたところ、

「ほおおおお!」

嫁父はおしっこを漏らした幼稚園児のように体をプルプルと震わせ、
真っ赤な顔でエクスタシーに浸っていた。ナイス急所攻撃。いいぞR。
クリティカルヒットで嫁父はもうダメだ。

こうしてタクのお七夜は終わった。あとのお楽しみとして、
出産後の嫁とのお初夜を今か今かと待つばかりである。

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今日もアリガトウゴザイマシタ。

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