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■アサイチデート。
2005年06月11日(土)
仕事がある日は出勤前の朝が娘・R(1才)と遊べる
唯一の時間である。

妊娠6ヶ月目の嫁には出来ないであろう、Rを持ち上げて
アクロバティックなお遊びをたくさんしてあげるのだ。

高い高いとか。飛行機ぶーんとか。両手を掴んでクルクル
回るとか。肩車とか。地獄車とか。駅弁とか(一部嘘)

「うきゃーーーー!でへへへへへ!」

Rは殊の外喜んでくれるので僕も力の限界までやった。すると
その後Rはウヘヘへと僕に抱きついて来た。

「ウフフ…あなたのディックは今夜も激しかったわ」

まるでベッドでの戦を終えた後のよう。僕もRをひしと抱きしめ、
熱き抱擁を交わす。Rの体が小刻みに震えていた。きっと
熱き放尿をしているのだと思った。

異変はその後起こった。Rが絵本を持って来たので請われるがまま
読んでいたのだが、

「いやっ!めっ!めーーーーーっ!」

何故か急にRが不機嫌になってしまった。「めっ」とはR語で
「あっち行け」という意味である。僕が何をしたのであろうか。
みのもんた風に読んでしまったのがいけなかったのだろうか。
ここは江守徹風にするべきだったのだろうか。

理由は分からないまま出勤時間が迫り、僕は家を出なければ
ならなくなった。

「じゃあね。R。ばいばい」

いつもなら「ばいばーい」と手を振ってくれるR。しかしご機嫌
斜めになってしまったRはこちらを振り向いてくれすらしない。
玄関に見送りに来てもくれない。

いいよー。お父さんいじけちゃうもーん。

超しょんぼりっく、超しょぼんぬでひとり寂しく靴を履き、扉を
開けて家を出ようとした瞬間、

だだだだー。Rが走ってきた。

「ばいばーい!ばいばーい!」

ああっ。やはりRは見送ってくれた。何だろうこの感動は。ドラマで
よくある、駅のホームでお別れするシーンのような。電車の窓から
身を乗り出して手を振るヒロインと、ホームの先までそれを追い掛け

「ワシャア、いつか必ずおまんを嫁に迎えに行くけえー」

などと叫んでこける主人公と。

これもRのじらしプレイなのだろうか?1才半にしてこの三十路オヤジの
僕の心をガッチリキャッチ。恐ろしい子!付いては離れ、離れては付く。

このアメと鞭の呼吸を覚えておけばたいていの男は大丈夫だぞR。
将来のR像を思い浮かべながら会社に向かったのであった。

アメと鞭、両方イケる口の僕のような男もいるしな…。
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今日もアリガトウゴザイマシタ。

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