嫁が問診票を一生懸命書いている。
保健所の案内で娘・R(6ヶ月)が無料で受けられる
赤ちゃん向けの健康相談があるのだという。
保健所って意外とサービスいいんだなあ。
食中毒起こした店のガサイレや犬猫の捕獲といった
ダークな仕事のイメージしかなかったのだが
赤ちゃんには優しいようである。
「あなた、何かお医者さんに聞いておきたい
心配事ある?」
うむ。Rに関して不安なことといえば
少し太り過ぎじゃないかとか、
髪の毛がいつも立ってて天然パーマならぬ
天然パンクスであることとか、
将来僕好みの美少女になってくれるだろうか、とか
いつまで僕と一緒に風呂に入ってくれるだろうか、とか
将来家に連れて来た彼氏を父親がぶった斬っても
罪に問われない法律を早く作って欲しい、とか
いろいろあるけど…。おおそうじゃ。
大真面目な不安ごとがひとつあった。
「頭…だな」
「そうね、頭よね」
実はRの頭はオデコの左上の辺りが少しへこんでいるのだ。
ぱっと見は分からないが触ってみると滑らかな球体では
ないことに気付く。
出産の時に吸引してしまったからいびつになってしまった、
と嫁はオイオイ嘆く。僕も脳の障害やら将来Rのコンプレックスに
なってしまったら…などと不安に思うのだ。
「成長するにつれて形が整っていくといいんだけどな」
「そうね。それを聞いてみるわ」
「それともうひとつ、僕には心配事がある…」
「何よ」
「娘が生まれてから嫁が夜の契りに
応じてくれません」
「バカー!Rの心配事じゃないでしょ!」
「うるさい!育児に関する心配事だ!さあ書け!」
「分かったわよ。だったら私も
『夫がサカリつき過ぎ』って書くから」
「すまん。僕が悪かった。頼むからやめてくれ」
そんなんじゃ僕はサカリのついた犬かなんかかである。
もし僕の日記がこれ以降途絶えてしまったら
保健所に捕獲されたと思ってください。
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