クリスマスに嫁から定期入れをもらった。
その中に嫁がこっそりと忍ばせておいた写真があった。
僕が超気に入っている美少女Rちゃんが娘・Rを抱いた写真。
普通やるんだったら嫁自身とRの写真を選ぶのではないだろうか。
「いつも家族と一緒よ、うふふ」
などとおのろけたりして。
純粋に僕が喜ぶと思ってやったのか
定期入れじゃなくて浮気入れよ!という皮肉なのか
嫁の本意は不明であるが僕は
「いつもRちゃんと一緒だよ、うへへ」
そのまんま使っていた。思えばそれがいけなかった。
「いつも持ちたいのは君の写真に決まってるじゃないか」
などと愛のあるスタンドプレーをすればよかったのだ。
僕発→嫁行きの愛の定期券。期限は無期限。
なんちゃってプー。
…嫁の写真なんて一度も持ったことないけど。
さて悲劇は今日起きた。仕事の打ち合わせであるご婦人と
一緒に電車で移動したのである。
「あら、お子さんと奥さんの写真ですか!」
しまった。定期券を出す時に見られてしまったあ!
「いや、あの、その」
慌てて定期券をポケットにしまおうとしたのだが
「いいじゃないですか!見せてください!」
怒涛のガブリ寄りに負け、手渡すことに…。
「お子さん可愛いー!奥さんも随分と可愛らしい…」
えーと。どう説明したらいいだろうか。
それは嫁じゃなくて近所の友達の美少女でして…
なんて言ったら怪しまれるだろうなあ。
どういう関係なんですか不倫なんですか援交なんですか、
だいたい奥さん以外の写真を携帯してるなんて
おかしいじゃないですか、
なんて詮索されるのは嫌だったので
「はは…ありがとうございます」
Rちゃんが嫁ということにしてしまった。許せ嫁。
決して君を裏切ったのではない。こうするしかなかったのだ…
「それにしても随分お若い奥さんですねえ」
「え、まあ今年厄年でして」
自分でもわけの分からない受け答えをしつつ
なんとか定期入れを返してもらった。
頼むからこれ以上突っ込まないでくれえ。
しかし電車から降り、再び定期券を出したときにも
「やっぱり可愛いですねえ」などと言われ
僕は脂汗を流すしかなかった。
嫁、どこかで見てないだろうなあ。
もう恥ずかしいやら気まずいやらで
穴があったら
「すいませーん!嫁じゃありませーん!」
と頭から突進しちゃいたい気分だった。
定期券突入。
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