「あなたに謝らなきゃならないことがあるの!」
嫁が足元にすがりついてきた。何だ何だ。
「さては僕に内緒でアイス(デブの元)を食ったんか」
「違うけど。それはそれでいずれ内緒でこっそりと…」
「何だと!」
「あ、こっちの話」
「じゃあ実は不倫しちゃってましたとか」
「それもいずれ水面下での方向で…」
「洒落んなっとらん…」
話の腰を思いっきり折られてどうでも良くなった。
「そうじゃなくてね、Rちゃんに鼻かぜうつしちゃったのよーー!」
なにー!慌てて娘・Rの元へ駆け寄ってみたが
いつもどおりすやすや寝ているので拍子抜けした。
「でも鼻水ズルズルでずっとグズってて
やっと寝付いたところなのよ」
と嫁は言う。そういえば昨日嫁は鼻がグズグズしていたし
Rもクシャミをしていたが、熱がある訳ではないので
そんな気にすることでもないんじゃ…、
と思ったのもつかの間
Rが起き出し、その途端に号泣。
確かに涙と鼻水がズルズル。
よしよしとあやしても収まらず、風呂の時間になったので
入れようとしたがお湯につけた途端にわめいて暴れだし、
お風呂を断念せざるを得なかった。
「どーしちゃったのよ!Rちゃん、どーしちゃったのよ!」
先ほどはおちゃらける余裕があった嫁も
えっらいカリカリし出してキンキン声で叫ぶ。
ようやくRを寝かしつけた後には今度はショボーンとなって
「私がうつした鼻のせいで機嫌も悪いのよ…ごめんね…」
鼻水と、見えなかったがたぶん涙を出しながら
寝床に入っていった。
「気にすんなよ」
と声をかけたが聞く耳持たず。
そんな自分を追い詰めることもないのに。
なんだか憐れで嫁の鼻水ごと風邪をぬぐって
やりたくなってしまった。
ひとーつ、人妻の鼻水をすすり…
ふたーつ、不埒なセクハラ三昧。
みーっつ、みだらな行為の鬼を…じゃなくて
風邪を退治したいものである。
ポンポン。
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