logo
FONTを元に戻す FONTサイズ固定解除

■年頃美少女は夢を語る。
2001年12月16日(日)
「久しぶりの独身生活を楽しんでれば?」

虫の居所が悪いのだろうか、嫁が妙にトゲのあるセリフを残して
仕事に出て行った。

嫁は月4回ほど泊まりの勤務があり、
翌日まで帰ってこないのだ。

「ワタシがいると、好きなことできないでしょ〜」

嫁は結婚してから、何度となく僕に言ってきたが
その度に適当に流してきた。

しかし売り言葉に買い言葉、今回は結構カチンときて
意地でも嫁の目など気にしない、
独身貴族とやらを満喫することを決意した。

そういえば何のために結婚したんだっけ。
結婚って何なんだろ…。

という疑問が湧き上がるのを押さえつつ…。

で、嫁がいては出来ないこと。

お気に入りのRちゃんを誘って飯食ってきた。

「…かじりん、結婚式っていくらぐらいお金かかるの」

ぶっ。いきなり結婚の話かよ。あまり今は結婚の話をしたくないのだが。

「わたし、チャペルでやりたいんだあ」

「呼ぶのは身内だけでいいの」

Rちゃんは自分の結婚式のヴィジョンを次々と語り出す。
やはり女の子は憧れるものなのだ、と改めて実感。

僕は指を2本立てた。

「そんな感じの結婚式だったらこれぐらいは
用意したほうがいいかもよ」

「20万?」

「…200万だよ」

「げっ。そんなにするの」

Rちゃんは目をくるくるさせた。

それはともかく、

「Rちゃん…今の彼氏と、結婚したいんだ?」

「うん(はあと)」

即答。

はあ。複雑。

束の間の独身気分から一気に
娘を嫁にやる父親の心境に。

今日もアリガトウゴザイマシタ。

←前もくじ次→
All Rights Reserved.Copyright(C)
エキスパートモード 2000-2005
梶林(Kajilin) banner

My追加