15's eyes
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2004年11月28日(日) 男に失望しても男に慰められた矛盾した夜

何から書いて良いのかよくわからないまま、
とりあえず書く。

前は嬉しいことも嫌なことも迷ったことも、
真っ先に日記に書けたのにな。

なぜだか全然書けないや。

記憶をプレイバックすること自体
麻痺しちゃっているのか、
記憶を葬りたいのか。


この1,2ヶ月くらい
私にしては、
いろいろなことがありすぎた。

当初の予定としては、
今月まで仕事に全力投球で、
研究の成果を出し切るはずだったんだけど。

まぁ、いい。
研究の話はいい。
発表はあっけなかった。
同時に、
まだまだな自分が明らかにみえて、
あぁイヤになっちゃうとか、
これからだよだなんて、
思った。

たかだか何年間か教壇にたって、
見えてきたものがあるとするならば、
それは授業をいかに魅力的に作るか
ってことだけだ。
おもしろいだけでもなく、
役にたつだけでもなく、
好きでも嫌いでも、
教材に指導の流れに魅力があるならば、
イヤでも引き込まれてゆくものだと思うし。
そういう授業をいつかいつか
できるようになりたい。
改めてそう思った。


そんな話は、今は、いい。


私のまわりでは、依然として妊娠ブーム。


生まれてくる子に罪はない←当然のセオリーと信じてる。


以前の日記で書いた美人のTちゃん
(2003年9月と11月頃の日記に登場)
についに子どもができた。
もちろん別れた浮気相手ではなく、モトサヤに収まった
旦那さんとの子どもなのだけど。

今はつわりがひどいらしくかなり弱っている。
吐きまくってるという話だけど、
具合悪いわりには変わらず美しいわよ、Tちゃん。
今年の初秋に会った頃には子どもほしいなーって
言っていたから、何はともあれよかった。

遠すぎる世界にとどまることなく、
現実の幸せに戻ったんだね。
内心はわからないけれど、
手にしている環境を大事にしてほしいなぁと
友達として思った。


兄にも子どもができた。

でも、これは、奥さんとの間の子どもではない。
どうやら浮気相手との間にできたらしい。
それで、兄夫婦は先日離婚した。
結婚して数年。
もう何度も離婚の危機があった夫婦だけど、
今回はもうどうしようもないというかたち。

ブックセンターで江國香織の本を書棚から
とろうとした瞬間携帯に父から連絡が入り、
私は知った。


かなりかなりかなりショックで。


義理の姉だった人は、
私との間にはほしくても子どもはできなかったから
だとか
ずっと別れを考えなかったわけじゃなかったから
だとか
なんともすっぱりといさぎよく別れたのだけど、
それは、それだけ
兄が日々の暮らしでどうしようない夫だったと
いうことにつながるんだろう。


まったく。
ばかものとしかいいようがない。
聞くところによると
身ごもった人は、
ずっと好きだったとかつきあっていたとかいう
人ではなく、
おそらく1回か2回寝た女らしい。


ホントに頭悪い、情けない。

子どもができたのだから、
結婚するというのは、
ある意味責任をとるということなのだけど、
私は身ごもった人に同情する。


妹としては最悪な感情だけど、
ホントにそれで良いのか?と。
夫が兄でよいのか?と


一時の感情だけで、
生活を共にすることは楽じゃないし、
まして、子どもを産み育てることなんて、
できたから産みますで済むことじゃない。

生命は大切だけど、職業柄
親の都合で生まれ大事にされていない子、
なりたっていない家庭を見すぎているから
そう思うのかな?

情けないけど、
兄と結婚するということは、
兄の子を産むということは、
いつでも一人で生活し子どもを育てていく
決心も同時にしてもらわないと
いけない気がする。


浮気する男の大概は
再び浮気するから。

そして、
浮気の原因を自分には見つけず、
あたかも満ち足りない生活のせいにすることが多い。

あたりまえのものが見えなくて。
今あるものをどうやって
大切にしようか
育てようかと思案する気持ちが
欠けているんだから。


そういう男を他の女から奪ったということは
明日は我が身
いつでも寝取られるかもしれない
ということを知っておいてほしい。


再びこんなことがおきたって、
私も父も、庇えない。


私は、
離婚の話を聞いて思わず泣いた。


だめだな。
大人になりきれていなかった。
現実にそんな話ごろごろ転がっているのに、
今まで
自分の家族にふりかかる話だと思わなかった。
私の両親はとてもとても仲良しだったから。
仕事ではいろいろな家庭を覗いてはいたものの、
結局のところ、
甘い家族に守られ、浸かりきっていたのかもしれない。

父と義理の姉だった人のことを考えるだけで、
なんともいえない気持ちになる。
本当にどうしようもない男。


私は、恋人の前で泣いた。
滑稽な話だけど、
最初に話した相手は自分の恋人という、
やはり男だったのだ。

男に失望した夜に、
男に慰めてもらおうだなんて。

我ながら矛盾してるって思いながら、
恋人の傍で涙を流した。


生まれてくる子に罪はない←当然のセオリーと信じてる。

信じてるけど。
信じてるけど…





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