人生事件
−日々是ストレス:とりとめのない話 【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】
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| 2004年02月09日(月) |
仕事する私の存在意義 |
ちゃんと生きてたんだね、と泣きそうになった。
夫婦間暴力があって、乳児虐待の危険性の高い家庭に一時は足繁く通っていたのだけど、急に会えない日々がはじまった。そのうち、呼び出し音ばかりが鳴り響いていた電話さえも、「現在使われておりません」と通じなくなった。ポストを開けても、郵便物が溜まっている様子はない。ただ、玄関先に積まれたゴミ袋の増加が人が生きていることを示すばかりで。
どうやら、奥さんが勤めに出始めたらしい、子どもは保育園に行き始めたらしい、旦那さんが休日に家族サービスをし始めたらしい、という情報を、その家庭の近所に住む主任児童委員から聞いた。 だったら、児童相談所に連絡せずにいようと、私は彼女の中の強さに賭けることにした。『相談事があれば、いつでも連絡ください』というメモを、そっとポストに忍ばせて。
連絡がつかないまま数ヶ月経ち、たまたま近所の家を訪問したとき、彼女の家の換気扇が回っているのを見た。もしやと思い、ベルを鳴らした。彼女が、いた。「今日は体調悪くて仕事休んだの」と言った。
訪問の別れ際、「もしかしたら、心配してるかなあって思ってたんだ」と彼女は小さな声で告白した。「心配してたに決まってるじゃない」と答えた。私よりも10歳年上の彼女が私を見返したその表情が、ひどく印象的だった。
私は、無力感さえも感じるほど彼女に何もできないと思っていたのに。
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