人生事件  −日々是ストレス:とりとめのない話  【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】

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2003年09月25日(木) 意にそぐわない、強要された何かがあっても

何があってもお前の味方だ、と言わんばかりに抱きしめられた。

「何かあったら1番に俺に言え。何があってもちゃんと言うんだぞ」
女性ばかりを狙った夜間の通り魔だの、ひとり暮らしの若いOL宅に強盗が入っただの、そういう事件が報道されるたび、彼はそんなことを私に言う。それは暗に、物的な何かがあっただけでなく、生身の私への危害についてのことを言っているのだとは分かる。
バッグ取られただとか、その拍子に転んでねんざしただとか、そんな、誰にでも言えるような内容であれば、私だって躊躇しない。だけど、誰が聞いても「ああ、何かがあったんだろうな」と思える状況に巻き込まれても、それを彼に対して口にできるかといったら、少し考えるものがある。

片方の卵巣が機能不全であること、痔であること、そんなこと、簡単に言える。私は誰にだって言える。彼にだって笑って言える。平気で言っている。中学時代の強姦未遂事件のことも、彼には話した。もう、どうにか消化できたことだから。
でも今後、私が望まない性交を強要されたとしたら、そんなこと、彼には絶対に言えない。言いたくない。雰囲気で察せられてしまっても、ことばにはできない。ことばにされたくもない。

言いたくないことはある。それが例え、事実だったとしても。

何があっても繋いだ指先を離されることがなければ、私はそれでいい。


佐々木奎佐 |手紙はこちら ||日常茶話 2023/1/2




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