人生事件
−日々是ストレス:とりとめのない話 【文体が定まっていないのはご愛嬌ということで】
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| 2002年12月19日(木) |
電話1本で助かる生もある |
一本の電話すら、真剣勝負。
電話相談、というお仕事もしている。私の肩書きは市町村で働くPHN(保健師)なんだけれど。 家庭訪問とか、所内の乳幼児健診とか、健康教育教室の他、電話で相談乗ったり、乳幼児健診とかで気になる親子と知ったときなどには、こちらから直接電話して「お子さんどうよ、発達順調?」とか「離乳食はじめてるだろうけど、悩んでるんじゃないのー?」とか「そろそろ介護疲れしてない?」とか「ひとりでいつまで頑張るつもりなのよ?」とか、そういうのをもっと具体的に、やさしくやわらかい口調で電話にて聞く、そういう業務もある。
電話で聞くだけだなんて楽だねえ、なんて思っちゃ困る。いろいろと気苦労の耐えない業務なのだ。今の状況をうまく伝えられない人もいるし、言葉の出始める時期をだいぶ過ぎても単語をひとつも言えないのに「うちの子は大丈夫です」って言われたり。留守電セットしたままで、居留守を使われることも多々あるし。
ところで、友人保健師が、あるお宅に新生児訪問に行った。赤ちゃんが生まれてから約1ヶ月以内には、小さく生まれたわけでなくても希望があれば家庭訪問をする。友人はただ、赤ちゃんとそのお母さんの様子を見に行くつもりで「こんにちはー」と笑顔でその家のチャイムを押した。 帰るときには、彼女はたくさんの情報を抱えて帰ることになったのだという。 お気楽若年未婚産婦。ミルクの飲みの悪い低出生体重児。祖父母・兄弟共に受診・服薬管理のうまくいっていない精神疾患患者。曾祖母はかなりの痴呆高齢者。 彼女もどっから手をつけたらよいのかものすごく迷ったらしい。優先順位をつけるのも一苦労だったようだ。 なによりも、記録の整理、関係機関との調整をするのが大変だったという。
私も、そんな彼女に負けない出来事にぶち当たった。
離乳食のうまく進んでいない肥満乳児。被虐待経験者であり、DV(ドメスティック・バイオレンス/夫婦間暴力)の現被害者でもあり、精神的不安定になっている母。子どもにも妻にも暴力をふるう夜な夜な遊び歩くダメ父。
私はただ、子どもの発育状況確認のために「離乳食どうですか〜?」って電話しただけだったのに・・・あわわわわ。 まったくもって、気が抜けません。
だけどね、SOS信号出されないと分からないこともあるから、つらかったらつらいと言って。
ちゃんと受け止めるから。
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