一度だけの人生に
ひろ



 寂しがり屋

僕の父方の祖父はアル中です。
失禁したそうです。
包丁を持ち出して、暴れて、
家族に警察を呼ばれて留置場に入れられたそうです。

父は、昔は酒を飲んで暴れることがありました。
今はそんなに飲めないようですし、
祖父のことを思ってか否か、
そんなに飲まなくなりました。

父も祖父も友人があまりいません。
だからいつも一人で飲んでいます。

昔は祖父や父の姿を見て、
まず不可解。そしてなんとなく
軽蔑もしていたのですが、
自分も一人で大酒を飲むようになった頃から
少し、祖父や父の気持ちが分かるような・・・。
理解とまでは行かないけれど・・・。

一体、何が父や祖父を
「飲まずにいられない」心境へと追いやったのか。
誰が好きこのんで、毎晩、何升もの酒を
一人で飲むだろうか・・。

一人で酒を飲むたびに、
この頃は、父の、祖父の寂しさ、憂鬱、不安、
孤独を思い、なんとなくたまらない思いになる。

きっと僕らは似ているんだと思う。
とても気が小さく、臆病で、
些細なことも気に病み、そして人一倍の寂しがり屋。

2003年11月06日(木)
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