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2008年11月20日(木) 拍子抜け

W杯アジア最終予選、日本vsカタールは、3−0で日本が完勝した。日本代表の危機を訴え続けてきた当コラムとしては、なんとも拍子抜け――と評価する以外にない試合内容だった。

得点者は田中、玉田のFW陣、さらに、3点目がセットプレーから闘莉王とほぼ理想的。DF陣は完封、しかも、懸念された中澤の不在を代役寺田が埋めてと、攻守にわたってほぼ完璧な結果を出した。

難敵カタールを完膚なきまでに叩いた結果オーライの試合。だから、岡田ジャパンの評価は上げなければいけないはずなのだが、繰り返すが、筆者の総括は「拍子抜け」である。

日本は、同組の中東2国・オマーンとカタールに3−2、3−0と2連勝したわけだが、この2試合の結果は筆者の予想を大きく外れたものだった。これまでの日本代表といえば、日本開催の国際親善試合ですら点が取れず、得点力不足を指摘され続けてきた。その指摘どおり、日本代表は先の同組2連敗のカザフスタン戦(ホーム)で1−1と苦戦した。

日本代表は、一般的には厳しいといわれる中東アウエー2試合で、それぞれ3得点をあげたにもかかわらず、有利といわれるホームのカザフスタンに1得点しかあげられなかった。サッカーは常識・一般論は通用しないのだから、矛盾した結果が出ることは珍しくないのかもしれないが、なんとも不可解な結果である。

筆者は、この予選3試合・勝点7(2勝1分け)をまったく分析できないままでいる。あえていえば、中東・相手2国が不調だった?かもしれないというほかはない。前出の中澤に代わって出場した寺田は合格なのかといわれれば、筆者の評価は(寺田には申し訳ないが)D(=不合格)である。試合結果としては完封だったのだから、及第点をあげたいところだけれど、相手が相手だったら、日本は寺田のミスで大きな傷を負ったはずだ。それくらい危なかった。

3試合を終えた段階て、日本が南アフリカに行ける確率は高まった。だが、その先については黒い雲がかかったまま。岡田ジャパンの実力が上がっているかどうかを知る指標は、次のオーストラリア戦。世界に通じるかどうかを知るには、この試合を待つほかない。


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