サッカー国際親善試合、日本vsウルグアイは１−３で日本が完敗した。

日本の得点は後半早々、ウルグアイのオウンゴールによるもの。前半開始から、日本は左サイドを崩され、再三ピンチを招いた。この時間帯で失点しなかったのは幸運。押された日本だったが、この試合終始積極的な動きを見せた駒野が、右サイドを上がって強烈なシュート、枠をとらえていたが、相手ウルグアイＧＫに好セーブされた。ここから、日本が流れをつかみ、攻撃に出られるようになったところで、ハーフタイム。

日本は流れをつかんだまま、後半開始３分、中村憲がゴール前に速くて低いクロスを入れると、戻ってきた相手ＤＦの上半身に当たりオウンゴールで先制。ところが、日本は、直後にカウンターを食らい、１０分、３０分と失点。終了間際にもダメ押し点を奪われ、終わってみれば３失点の完敗。

ウルグアイは２日前に来日したばかりで、時差ぼけ等のコンディション不良が心配されたが、９０分間、厳しいプレスと玉際の強さを見せ日本を圧倒。南米の古豪の名に相応しい戦いをした。日本とウルグアイの力の差は歴然としていた。

日本代表には、チームとして戦う姿勢がまるで見られない。ドイツから戻った海外組・小野、長谷部も精彩を欠いた。新しい２トップの田中達、玉田には意図的な攻撃の形が見られないまま。阿部の左ＳＢ起用も機能しなかった。阿部のＳＢ起用は筆者がこれまで何度も反対してきたこと。しかも、阿部―青木−小野の左が相手の攻撃に晒されたわけで、岡田代表監督の選手起用は失敗した。

後半になって起用された新戦力（というよりも、旧戦力か）の大黒も不発。日本は、現状の攻撃陣を何とかしないと、最終予選で勝ちきれない。北京五輪で明確になったように、岡田が発掘したＳＢの何人かの若手選手は、世界レベルに及ばないばかりか、この試合で、彼らと駒野の力の差が明確に表れた。枯れ木も山の賑わいの若手ＳＢ数人は、駒野一人に遠く及ばない。ＦＷとＳＢがこの有様では、モダンサッカーに必要な攻撃の形が成り立たないわけで、岡田は日本代表の攻撃陣に関して、どうするつもりなのだろうか。

岡田の代表選手選考は、ジーコジャパンへの回帰の傾向にあるかのように思える。代表のチームづくりの傾向が似ているような気がする。ジーコジャパンが世界に通用しなかったことはドイツ大会で証明済み。急速な進化を遂げつつある世界のサッカー界に反して、日本はなんと８年間も停滞の中にあるかのようだ。