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2008年07月04日(金) ワシントン、凱旋帰国果たせず

リベルタドーレス杯ファイナル第1レグは、ホームのLDUキト(エクアドル)が4−2でフルミネンセ(ブラジル)に勝ち、第2レグはホームのフルミネンセが3−1で勝った。その結果、決勝は、トータルスコアで5−5のイーブンとなり、第2レグゲーム終了後のPK戦決着に持ち込まれ、アウエーのLDUキトがフルミネンセを破り、南米王者に輝いた。

試合をチェックした後、詳しいコメントをするつもりだが、とりあえず、結果判明をもって、筆者の感想をまとめておこう。

戦前の筆者の予想は「1勝1分でキトの優勝」だったのだが、そのことはともかくとして、劣勢のフルミネンセがホームでイーブンスコアにまで追いついた点は評価できる一方で、PK戦ではアウエーのLDUキトがホームのフルミネンセを退けたことも意外だった。試合内容は、CSTV(G+)の再放送でチェックするつもりだ。期待された、元浦和・ワシントンの凱旋帰国は実現しなかったことになる。

フルミネンセに不幸だったのは、準決勝まで施行されていたアウエーゴール方式が決勝には適用されなかったことだ。ファイナルがアウエーゴール(2倍加算)方式であれば、トータルスコアで、フルミネンセが7−6で勝てた。

フルミネンセの敗因は、アウエーで4点取られた守備の弱さか。高地キトにおける試合はフルミネンセDF陣にとって、難しかったのかもしれない。リベルタドーレス杯をエクアドルのクラブが奪取したのは史上初のこと。南米サッカーのパワーバランスが変わってきたとは言い切れないが、ブラジル、アルゼンチンの二大国の主力が欧州でプレーする現状においては、それ以外の国のクラブにも、南米王者のチャンスが高まっているとはいえるかもしれない。

今回のリベルタドーレス杯を通じては、準決勝でLDUキトに惜敗したクラブ・アメリカ(招待国メキシコ)の奮闘振りが、筆者には印象的だった。メキシコ人の体格は日本人とあまり変わらない。クラブ・アメリカには、メキシコ人以外のプレイヤーも含まれているが、チームとしての結束力、組織力にすぐれ、各選手は運動量が豊富で、勇気溢れた厳しいプレーをする。Jリーグのクラブ、日本代表が見習うべき点は数多い。

「クラブ世界一決定戦」に参加するチームは、南米代表=LDUキト(エクアドル)、北中米=バチューカ(メキシコ)、欧州=マンチェスターU(イングランド)、アジア、オセアニア、アフリカ、開催国枠(日本)が未定。中で、マンチェスターUが優勝候補の一番手であることは変わらないものの、マンUが、リーグ戦に追われて、未調整で来日すれば、他の大陸のクラブにチャンスがある。


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