| 2008年06月13日(金) |
OA枠は絶対に使うな |
北京五輪日本代表がカメルーンと親善試合を行った。結果は引分。筆者は試合を見ていないのでコメントしない。この時期、五輪サッカーで話題になるのは、オーバー・エイジ(OA)枠の行使か否かだが、筆者はOA枠行使に反対だ。
五輪サッカーは世界のサッカー選手の通過点。FIFAは年代別の世界大会を設けていて、結果については既に決着がついている。OA枠というのは、OA枠をつくって大物選手を参加させ、サッカー人気を利用して、五輪大会の人気を煽る作戦だ。OA枠は興業的目的に過ぎない。
五輪が通過点である以上、日本サッカー界における五輪の目的は、若い選手に経験を積ませることに尽きる。苦しい予選を戦ってきた選手が本戦出場の栄誉に浴す。五輪大会はサッカーにおいて、決してメジャーなものではないものの・・・。予選から五輪大会に向かう自然な意識づけによって、五輪という舞台が若い選手を伸ばす一助になればいい。
筆者は、OA枠候補として取りざたされている遠藤や大久保が加わった五輪代表チームに、なんの魅力も感じない。彼らが加わって多少の戦力アップが果たされたとしても、チームの結束力にマイナスが及ばないかと心配する。彼らの経験を利用するというのは、若手育成という戦略から外れている。経験の少ない若手選手たちが、だれの助けも借りずに、一つの大会を乗り切る経験をすることのほうが重要だと思う。
賢い親獅子は、自らの子を敢えて、谷から落とす。
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