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2007年12月18日(火) 日本代表への期待が萎んでいく

サッカー日本代表監督に岡田武史が就任してからどれだけの時間が経過したのだろうか。日に日に筆者の心の中で、日本代表への期待が萎んでいくのがわかる。

岡田が日本人だからか、甲府をJ2に落とした張本人である大木武が代表コーチに就任したからか。J2に落ちた広島から、W大学の後輩であまり調子の良くない徳永悠平を代表に選んだからか・・・

いずれにしても、筆者は「岡田ジャパン」になんの期待も抱けない。急速に代表への関心が薄れていく自分がわかる。

クラブ世界一決定戦で確認するまでもなく、欧州、中南米のサッカークラブの歴史は古い。アフリカでも20世紀初頭にはクラブが設立されている。日本のJリーグの歴史はわずか10年余にすぎない。日本サッカー界は、プロリーグ発足後、欧州で活躍するサッカー選手を輩出したが、指導者はいない。日本のプロサッカーはいまだ黎明期。筆者が、海外に指導者を求めたほうがいいと主張する根拠は、舶来信仰や外国人崇拝からではない。指導者の質と量において、日本は欧州・中南米に劣っているからだ。

日本代表監督経験者の中で、トルシエ、オシムは日本人及び日本サッカー協会としばしば軋轢を起こしたことが確認されている。この二人に反して、ジーコはそれがなかったとも。だが、軋轢を起こしたトルシエ、オシムの方が起こさなかったジーコより、サッカーの向上に係る効果は高かったような気がする。もちろん、オシムは具体的成果を上げる前に病に倒れてしまったのだが。

筆者は、W杯南アフリカ大会アジア予選が始まらない2007年末において、日本代表への関心及び期待を失いつつある。その理由を繰り返せば、「岡田ジャパン」に何の魅力も感じないからだ。岡田がどのようなサッカー理論を持っているのか聞いたことはないし、理論に基づき監督業を実践してきたとも思っていない。岡田のフランスW杯予選と本戦、その後のJリーグクラブの監督時代を振り返ってみても、「岡田サッカー」のイメージはわいてこない。そればかりではない。評論家時代を含めて、岡田が自身のサッカー理論や指導理念を語った記憶がない。岡田独自のサッカーの言葉を読んだり聞いたりしたことはない。

岡田の手腕は「代表マネジメント」「代表ビジネス」「サッカー協会との関係維持」に限定されるのではないか。その分野の手腕がいくら高くても、日本サッカーは強くもうまくもならない。もちろん、日本代表においても同じことだ。(文中敬称略)


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