Sports Enthusiast_1

2007年10月17日(水) 息子を裏切った父親

本日、K・父のSトレーナーと負けたDの会見があった。テレビのニュースで見る限り、Dは精神的ショックを受けていることが見て取れたが、父・Sトレーナーは反省しているようにふるまっていたものの、内心は違うな、とだれもが感じたのではないか。

K問題で触れなかったことがあるので、書いておこうと思う。というのは、セコンドについた父・兄の反則指示疑惑についてだ。試合後、二人はこのことについて否定していたし、会見でも父・Sトレーナーがはっきりと否定した。ということは、反則は本人(D)の意思、本人が勝手にやったことだ、と父が断言したことになる。

筆者は、サミング、ローブローの反則については、セコンド(父・兄)の指示のもとに行われたと確信している。筆者の憶測が事実の場合、父と兄はDを見捨てたことになる。父・兄の反則指示否定は、反則の責任はすべてお前(D)が負えということだ。父(兄)が息子(弟)を裏切ったのだ。父(兄)が息子(弟)を見捨てたのだ。

筆者ならば、息子をかばう。息子が愚かなことをしてしまった場合、父は教育がいたらなかった、と関係者に謝罪する。親が指示したのならば、子供に罪はないとかばう。父親というのは子供の愚行に関して、その責任の一端を共有するのが常だ。親ばかは、息子を見捨てない。

Kファミリーの場合、父も兄もDを見捨てた。息子(弟)の愚行をかばわなかったばかりか、自己弁護に走った。これほどまでに非情な親・兄をもったDに同情する。もちろん、Dの反則行為は許されることではないが、反則を指示したにもかかわらず、俺たち(父・兄)は指示していない、本人(息子・弟)が勝手にやったことだ、と白を切った父と兄をもったDの不幸に同情する。父と兄は保身のために、負けたDにすべてを背負わせたのだ。これほど非情な父・兄をもったDを不憫に思う。

すべてはカネのためなのか。負けた弟(D)を使い捨てにして、強い兄(K)を使って早いとこ稼ごうという魂胆なのか。だから、パフォーマンスとしての「謝罪会見」を開いて反省をしたふりをして、ライセンス停止の解除を急ごうという計算か。

Sトレーナーのライセンス停止が解除される要件は何なのか、だれが停止解除の判断をくだすのか。筆者はきょうの会見をテレビニュースで見て、KSという人物の心の闇の深さに戦慄を覚えた。こんな人物がトレーナーライセンスをもって、これから先も息子達にボクシングをやらせるのかと思うと、背筋が寒くなってしまった。ここまで荒廃した親子関係が、ボクシングというスポーツの世界でこの先も繰り広げられるのかと思うと、ぞっとしてしまった。


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tram