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2007年07月03日(火) アジア杯は試みの場(その2)

アジア杯の大会概要を押さえておこう。今回は、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナムの東南アジア4カ国による共同開催。予選を勝ち上がった12チームに、開催国の4チームを加えた計16チームが4つのグループに分かれ、各組2位までが決勝トーナメントに進出する。
予選リーグのグループ分けと開催地は以下のとおり。
(グループA/開催地・タイ)オーストラリア、タイ、イラク、オマーン、
(グループB/開催地・ベトナム)日本、カタール、UAE、ベトナム
(グループC/開催地・マレーシア)イラン、中国、マレーシア、ウズベキスタン
(グループD/開催地・インドネシア)韓国、サウジアラビア、バーレーン、インドネシア、

グループ順位を予想すると、
グループA=1位オーストラリア、2位タイ。
グループB=1位日本、2位カタール、
グループC=1位イラン、2位中国、
グループD=1位韓国、2位サウジアラビア

決勝Tの日程と開催地は以下のとおり。
(準々決勝)
B組1位の日本とA組2位のタイとハノイ(ベトナム)で対戦し日本が勝つ。
A組1位のオーストラリアとB組2位のカタールがバンコク(タイ)で対戦しオーストラリアが勝つ。
C組1位のイランとD組2位サウジアラビアがクアラルンプール(マレーシア)で対戦しサウジアラビアが勝つ。
D組1位の韓国とC組2位の中国がジャカルタ(インドネシア)で対戦し韓国が勝つ。
(準決勝)
オーストラリアとサウジアラビアがクアラルンプール(マレーシア)で対戦しオーストラリアが勝つ。
日本と韓国がハノイ(ベトナム)で対戦し日本が勝つ。
(3位決定戦)
サウジアラビアと韓国がパレンバン(インドネシア)で対戦しサウジアラビアが勝つ=3位。
(決勝)
オーストラリアと日本がジャカルタ(インドネシア)で対戦し日本が勝つ=優勝

日本が優勝するためは、予選を1位で通過し、ベトナムに居座り、準決勝で韓国に勝つことが絶対条件。筆者の予想では日本が勝つ。

決勝はドイツで惨敗したオーストラリアだが、韓国に勝った日本は、オーストラリアに勝つ。その根拠は、オーストラリアの監督がヒディングではなく、日本の監督がジーコでないことだ。

さて、大会スケジュールを概観したうえでの筆者の予想では、日本はベトナムで予選を3試合行った後、1位通過ならば準々決勝、準決勝までベトナムに居座れる。もしも日本がグループリーグを2位で通過するとなると、準々決勝でベトナムから急遽タイのバンコクへ移動することになる。この移動はフライト時間で2時間弱だが、体力的にきつい。グループリーグは1位通過が望ましい。

この時期の東南アジア4カ国の平均気温は30℃弱、湿度は80%前後、雨季に当たる。夜間の試合であっても、相当蒸し暑い。さらに、各都市間の移動時間(フライト時間)は概ね2時間だが、待ち時間等を含めれば3〜4時間を見なければならない。

今回のアジア杯で勝利するためには、蒸し暑い東南アジアで、90分間以上走り続けることができ、決勝Tの移動に耐えられる体力とガッツのある選手をそろえることだ。技術よりも体力、運動量、スタミナだ。

また、サッカーでは選手のケガ、体調不良、病気を想定しなければならない。W杯ドイツ大会の開催直前、ドイツとの親善試合で加地がドイツ選手の後方からのタックルで大ケガをしたことは記憶に新しい。だから、備えとしては、複数ポジションができる選手を選ぶことが重要だ。

このたびのアジア杯の代表選考は、W杯南アフリカ大会に重なる部分も多い。オシムが選んだ代表選手がどのような結果を出すか楽しみだ。

ただ、繰り返すが、アジア杯がファイナルではない。一国がアジア杯を永遠に制し続けることはできない。日本が3連覇できない可能性も大いにあり得る。もちろん、負けを前提にするのではなく、アジア杯という真剣勝負の場で、いい経験をしてほしい。


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