Sports Enthusiast_1

2006年10月10日(火) 赤子の手をひねる、

とは、きのうの「HERO’S」の所vs金子の試合だ。結果はご覧のとおり、所の完勝。実力の開きは、文字どおり、メーンイベンターとビギナーとの差。金子が所の打撃で怪我をしなくて本当によかった。

タレント・金子は試合後、「消化不良」などとコメントしたらしいが、自分の実力をまだ過信しているふしがある。所は手加減して完膚なきまでKOしようという意思がなかったから無傷だったものの、上を狙う格闘家と当たったら・・・と思うと、余計なことながら心配になってしまう。一度、だれかに痛いKO負けをしたほうがタレント・金子には身のためか。

TBSは余計なカードを組んだ。秋山のベルト奪取は実力。スポーツはくだらない話題づくりではなく、真剣勝負こそが魅力。日本人選手が負けることもあるし勝つこともある。せっかく秋山がいい試合をして、いい結果を残したのに、間にはいった気の抜けた一戦が、「HERO’S」の価値を貶めた。余興に付き合わされた所は被害者だ。彼の格闘技戦歴から抹消したい一戦だったと思う。

同じタレントでもボビーオロゴンは基礎ができている。彼の場合は、格闘家がタレントをしているといったほうが適切だ。素材を見てマッチメークしないと、本気の「HERO’S」のコンセプトに反する。「HERO’S」はUWF、リングズといった、マニアックさを起源にもつコンテンツだ。いま表舞台に登場したとはいえ、そのルーツを否定してしまえば、プロレスの世界に戻ってしまう。プロレスが高い視聴率を上げられなくなった理由は、いまさら、説明するまでもないだろう。とことん、本気でいけば、「HERO’S」は支持され続ける。


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