亀田興毅の世界戦の延期が決まった直後、写真誌、有力ブログが亀田興毅の負傷に疑問を呈した。延期が決まったにもかかわらず、亀田は妹の運動会に出た、カラオケをした、サングラスをしていたけれど、瞼に傷などなかった・・・という報道だ。スパーリングではヘッドギアを装着するのだから、顔面に裂傷を負うはずがない、という指摘もあった。延期の記者会見に亀田興毅が欠席したことが疑惑の最大の根拠となっている。全治1カ月の負傷した選手が運動会に出て、その後、カラオケで騒いで大丈夫なのかと。
有力ブログや写真誌のいうとおり、亀田興毅が負傷していないとするならば、では、延期の理由は何なのか。1つ考えられるのは、10〜12月の3ヶ月間に2度世界戦を予定し、たとえ10月の初防衛戦に亀田興毅がランダエタに勝っても、12月の世界戦のチケットが売れ残る可能性が高い、と、プロモータの金平氏が読んだからかもしれない。
ここのところ、亀田ファミリーには逆風が吹いている。疑惑の判定直後、朝のニュース番組に出演した父・史郎氏が共演者のやくみつる氏とけんかとなり、「表に出ろ」発言をしたばかりか、つい最近では、弟の大毅の試合後に起きた観客同士の暴力事件では、亀田父が観客に暴行を働こうとして関係者に止められる写真が大々的に報道された。これまでスポーツマスコミがわかっていても報じなかったファミリーを率いる亀田父の暴力的体質が、テレビやインターネットを通じて、次第に明らかになってきたのだ。その影響かどうかは別として、今月予定されていたランダエタ戦の前売りの売れ行きは以前ほどではなく、売れ残りが多いという噂も出た。
さらに、亀田興毅がランダエタに勝っても八百長疑惑を払拭できず、12月の防衛戦をファンが完全に見切るという可能性も否定できない状況だ。どうせ、次も八百長で亀田が勝つんなら、高いチケットを買ってまで見なくとも・・・というわけだ。
さて、このままでは、一度かけられた疑惑を晴らすのは容易でない。世界戦を何度マッチメークしても疑惑が疑惑を呼び、大衆は亀田興毅のボクシングを正常な感覚では受け止めない。亀田興毅が実力で挑戦者を退けても、人々は疑惑としてそれを見る。そのうちに「亀田興毅」は賞味期限切れとなり、だれも気に止めることはなくなる。自業自得ではあるものの、金平プロモーター及び亀田・父の金儲け作戦が行き詰っただけで、ボクサー・亀田興毅に責任はない。
でも、疑惑も晴らすのは、さほど難しいことではない。亀田興毅の実力を証明する方法は、まず、日本ランカーと対戦すればすむ。そこで勝利すれば、日本のチャンピオンとの対戦の機会が与えられるだろう。亀田興毅が日本チャンピオンに勝てば、疑惑はきれいさっぱり払拭される。逆に言えば、この道を通らない限り、ボクサー亀田興毅にかけられた疑惑を晴らす方法はない。
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