| 2006年09月15日(金) |
FC東京は若手の宝庫 |
増嶋竜也[ DF・21才〕、馬場憂太[ MF・22才]、鈴木規郎[ MF・22才]、石川直宏[ MF・25才]、伊野波雅彦[ MF・21才]、梶山陽平[ MF・21才] 、赤嶺真吾[ FW・23才]、徳永悠平[ DF・22才]、栗澤僚一[ MF・24才]、今野泰幸[MF・23才]、そして、平山相太[ FW・21才]の入団が決まった。伸び盛りの、しかも、日本代表を狙える資質を備えた若手選手を抱えたクラブとしては、磐田、清水に勝るとも劣らない。 ところが、クラブの成績はいまひとつ。その主因はクラブがサッカーの路線を定めかねていることだ。 “FC東京といえば、原監督”のイメージが強い。監督退任後もテレビ解説者として活躍し、独特の語り口と明快な解説ぶりでファンも多い。原氏はスペインリーグの影響を受け、とにかく、攻めのサッカーをコンセプトにした。欧州サッカーのトレンドの1つを取り入れ、左利きのサイドプレイヤー鈴木(規)を右サイドで起用するなど、アンテナは鋭い。しかしながら、原氏の「いけいけサッカー」には結果がついてこなかった。FC東京のJ1での戦いぶりは安定度に欠け、しかも主力選手のケガに悩まされ下位に低迷した。 そこで、今年からポゼッションサッカーを目指すガーロ氏をブラジルから監督に迎えたものの、選手に浸透するに至らず、しかも、オシム代表監督の「走るサッカー」に逆行する結果とも重なり、ガーロ氏は日本を去った。FC東京のジグザグ路線は、日本代表のトルシエ〜ジーコ〜オシムのダッヂロールの一周遅れに似ていなくもない。 FC東京の成績不振は、一クラブの不成績で終わらない。冒頭に掲げたように、このクラブは若手の有望選手の宝庫だ。彼らの才能を伸ばし、代表に送り込まなければ、日本サッカーにとって損失だ。 筆者は、以前から、左SBの鈴木(規)に期待するところ大である。彼は負傷欠場中。回復振りが気になるところだ。 さて、FC東京経営陣は、千葉がオシム氏を発見したように、世界に名伯楽を求めてほしい。幸いにして、このクラブは、東京ガスがメーンスポンサー。クラブ経営は超安定の部類に属している。若手が代表入りすればFC東京はJリーグで優勝するし、その逆もまた真なり、といったところだ。
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