| 2006年07月10日(月) |
W杯は終わったけれど |
サッカーW杯ドイツ大会が終わった。優勝はイタリア、2位にフランス、ベスト4にはドイツとポルトガル。筆者の優勝予想はブラジルだったので、外れた。このたびのドイツ大会で明らかになったことは以下のとおりだ。繰り返しの記述が多いので見苦しいけれど、総括なのでお許し願いたい。
(1)日本のマスコミには気をつけろ 大会の総括をしようと思えば長くなる。ただ、日本代表に関して言えば、代表サポーター及び日本国民は、ジーコ・川淵体制に騙されていたということをわすれるべきでない。日本は世界クラスだとジーコ監督に誉められ、親善試合では、海外三流代表を呼んで、日本代表が勝つ。そのことの繰り返しにおいて、マスコミは日本代表を誇大宣伝し続けた。川淵・ジーコ体制の欺瞞を支えたのがマスコミだったと換言できる。この構図は、LD社のH社長を誉めそやし株価を吊り上げておいて、実はH社長が刑事被告人だったことが判明して、LD社の株券がゴミ屑になった最近の経済事件に似ている。 ドイツ大会を見れば、日本に親善試合にやってきた海外の代表とドイツ大会に出場した代表とは、天と地ほど違うことがわかったと思う。 親善試合の評価の仕方、日本代表の実力の計り方など、マスコミ及びスポーツジャーナリズムには、サッカーをまともに評価する力がないことが明確になった。マスコミの言うことは信じられない、マスコミの評価はでたらめだ・・・そのことがサッカーにおいても明らかになった。日本国民は、日本のマスコミが根拠のないことを平気で真実のように報道する事実を身をもって体験した。日本代表は弱い、と正しく評価した心あるサッカージャーナリストはマスコミから排除されたのだ。そのことを肝に銘じておきたい。
(2)世界のサッカーの奥は深い 現役引退を宣言したフランスの「英雄」ジダンが決勝で暴力行為を働き、退場させられた。ジダンは少なくとも、青少年の模範ではない。彼がフランス代表に復帰した理由は何か。筆者には謎だ。 優勝候補・タレント軍団のブラジルはなぜ、負けたのか。フランスとの戦いでは、勝利への執念が感じられなかった。イングランドも実力を発揮したとは思えない。日本が豪州に負けた理由は、代表監督の差だった。ヒディングの選手への指示は的確であり、選手は指示通りに動けば勝てると信じていたことが、10日夜のNHKの特番でわかった。ジーコは選手に明確な指示を出していないことが日本代表選手のコメントからうかがえた。 欧州の小国・ポルトガルのベスト4は快挙だ。スコラリ監督の力量は評価して評価しすぎることはない。逆に、オランダの敗退は意外だ。ベスト8を賭けてスイスがウクライナに負けたのも納得がいかない。スイスは筆者が最も期待していたチームだった。
(3)日本の実力を見直すいい機会 ドイツ大会で日本は一次予選を突破できなかった。そのことの意味をサッカー関係者のみならず、サッカーを愛する日本人すべてが心にとどめるべきだ。今回の日本代表には、ブーイングこそがふさわしい。監督、選手、スタッフ、そして日本協会のスタッフ、会長に至るまで、すべてにブーイングを浴びせてほしい。ついでに、幇間を演じたマスコミ、サッカー芸能人、サッカーコメンテーターにもブーイングだ。 いい加減な親善試合をマッチメークしチケットを販売する協会は、詐欺集団に等しい。それを宣伝するマスコミも同罪だ。 W杯は終わったけれど、サッカーはまだまだ続く。日本のナイーブな代表サポーターは、世界のサッカーの闇を感じてほしい。そして、期待にこたえられなかった監督、選手、スタッフに対して厳しく処してほしい。誉めるだけ、讃えるだけでは、チーム、選手、監督は成長しない。
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