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2004年10月27日(水) 代表引退声明は

サッカー日本代表のジーコ監督が、ワールドカップ(W杯)アジア1次予選最終戦のシンガポール戦(11月17日・埼玉)に、元代表ベテラン選手を召集しようとしている話は既に書いた。
報道によると、日本サッカー協会とJリーグ各クラブの強化担当者会議が27日、東京都内で開かれ、ジーコ監督のプランを疑問視する意見が相次いだという。会議では「来年につなげるための試合にしてほしい」など、代表強化を目的にした招集を求める意見が大勢を占めたようだ。日本協会の田嶋幸三技術委員長は「(ジーコ案には)ほとんどのクラブが反対の立場だ」と話したという。 
当然だ。日本代表には1試合といえども、無駄な試合などない。すべてが貴重な国際試合なのだ。さらに言えば、代表選手は、実力を評価されて召集されるべきであり、その実力という言葉には、潜在能力が含まれる。日本代表がドイツに行くためには、一次予選を突破したからといって油断してはいけない、アジアの小国、欧州・南米の強豪国を問わず、最終予選突破を決めるまで、万全の対応をとるべきなのだ。
先のアジア杯優勝と今回のW杯アジア1次予選突破は、まぎれもなく、強化されたJリーグに負っているのであって、就任当初ジーコ監督が率先して起用にこだわった海外組ではない。ジーコ代表監督は、Jリーグ強化担当者をはじめとするJリーグ関係者に感謝してしすぎることはない。ジーコ監督が、Jリーグ強化担当者の反対を押し切ってまでベテラン起用(イベント)に執着するとしたら、恩を仇で返すに等しい。
協会とクラブに不毛な対立・混乱を引き起こした責任は、思慮浅きジーコ監督の思いつきの結果に過ぎないが、欧州等の強豪国では、有力選手自らが代表引退を宣言するケースが多いように思う。たとえば、三浦(カズ)、ゴン(中山)は、自ら代表引退声明を発したジダン(元フランス代表)、フィーゴ(元ポルトガル代表)らに倣ってもよかった。
一方、南米では、悪童ロマーリオ(元ブラジル代表)がブラジル代表復帰を狙って現役を続行していると聞く。ジダン、フィーゴといった超一流が代表引退声明を出したと聞くと、なんだかもったいないように思う反面、潔さ良さも感じる。代表復帰を目標として現役を続けるという目標設定方法がないとは言わないが、代表を辞してなおクラブに貢献してこそ、名選手である。サッカーは、「代表」(国家)よりも「クラブ」(地域)である。ジーコほどの世界的選手なら、サッカーにおいてクラブの重要性を知らないはずがない。


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