| 2004年10月15日(金) |
アダルトソフトで何が悪い |
まったく、日本プロ野球組織(NPB)の審査小委員会(豊蔵一委員長=セ・リーグ会長)は笑わせてくれる。 新規参入を申請しているライブドアと楽天の第2回ヒアリングが14日、東京・港区の品川プリンスホテルで開かれた。その場で、ライブドアはアダルトサイトの問題点とともに、アダルトゲームソフトの製造、販売を手がけている点を指摘されるたという。 アダルトソフトだろうが同サイトだろうが、それが合法的な範囲であれば、娯楽の1つであって、まったく問題がない。新規参入者に企業倫理が求められる一方で、既存球団を所有する企業(オーナー)の倫理は問題にされないのだろうか。 たとえば、ダイエーホークスの親会社は、総額数兆円の負債を返済していない。銀行の債権放棄は、銀行に税金が投入されているから可能なのだ。加えて、このたびの産業再生機構入りで、国家管理される。ということは、資産査定から入札等の事務等を税金で賄うことになる。国費を投入されている企業に、球団所有の資格があるのだろうか。 そればかりではない。西武ライオンズオーナーの堤氏は、親会社である西武鉄道の有価証券報告書に長年にわたって虚偽記載をしていたことが発覚して辞任した。 読売ジャイアンツ(巨人)は、アマチュア選手に裏金を渡して、自由枠での入団を勧誘した。日ハムは数年前、BSE牛の…と、既存球団の中には、企業倫理はもちろん、コンプライアンスに反している企業だってある。 ライブドアのヒアリングが始まり30分が経過したとき、豊蔵委員長が「ライブドアには健全育成に妨げとなるコンテンツはありますか?」と質問したそうだが、豊蔵氏は既存球団のオーナーの一人に対して、「借りたお金はちゃんと返していますか」と質問すべきだ。さらに、審査小委員会の一人・清武委員(読売ジャイアンツオーナー)は、「ここに1つソフトがあるんですけど、製作・販売、ライブドアと表記されています。実際に製作などは行っていないんでしょうか?」と聞いたという。ならば、「読売新聞系のスポーツ紙・報知新聞に、アダルト記事や同広告はないのでしょうね、読売ジャイアンツは、アマチュア選手に裏金を渡していませんよね」と尋ねるべきだ。 聞くところによると、このたびの新規参入球団の審査基準の1つに、「公共財としてふさわしい企業、球団か」という事項があり、審査小委員会が重点項目として位置づけていたという。野球協約の第3条にも「野球が社会の文化的公共財となるよう努める」と記されており、清武委員は「公共財としての役割があるので尋ねないわけにはいかなかった」と説明したらしい。 その論理に従うならば、有価証券報告書に虚偽報告を記載した企業をオーナーにする西武ライオンズは、公共財を運営する企業として、ふさわしくないどころではない。西武鉄道は、犯罪を犯した疑いがもたれても不思議ではないのだ。 楽天やライブドアーのサイトに、アダルトサイトの広告が載っていることが問題となるのだろうか。世の大新聞系のスポーツ新聞と称するスポーツジャーナリズムには、アダルト記事、同広告は満載されている。プロ野球を娯楽として楽しむ人間が、アダルト記事や同サイトに興味を持つことは自然であり、健全だ。アダルトサイトはいかん、というのならば、新聞社は、18才未満の者がスポーツ新聞を購入できない制度を設けるべきだ。野球少年がスポーツ新聞を読む確率は、ネットでアダルトサイトを覗く確率と、ほぼ等しいと私には思える。
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