| 2004年10月12日(火) |
プレーオフは成功なのか |
パリーグのポストシーズン、今年から新設されたプレーオフが終了し、リーグ戦2位の西武が1位のダイエーを破り、パリーグチャンピオンとなった。プレーオフ期間中、スタンドは大入りで、興行的には成功というのが、スポーツマスコミ等の評価のようだ。 パリーグのプレーオフのレギュレーションを大雑把にみると、1stステージが3位と2位の3回戦(2勝)、次に、勝ちあがったほうと1位の5回戦(3勝)が2ndステージという構成だ。 私はこのコラムでプレーオフについて書こう書こうと思いながら書けなかったので、“結果論”という非難を承知で書くが、この制度であれば、1stステージの勝者が優勝する確率が高いと見ていた。けして、結果を見て言ってるわけではないのだが… スポーツにおけるトーナメント経験者は分かると思うが、シードが有利とは限らない、むしろ、待つのはいやだし、勝ち上がってくるチームの勢いは止めにくいものだ。 プレーオフのような短期決戦がおもしろい理由は、“後が無い”という切迫感だ。長期のリーグ戦は実力、確率的な勝者。一方のトーナメント戦は、運・不運、好・不調、ラッキーボーイの存在等々、偶然の要素を伴った勝者。プロスポーツでは、その両方を観客に見せるものが多い。日本のプロサッカーの場合、リーグ戦(=Jリーグ)とカップ戦(=ナビスコ杯、天皇杯)があるし、大きな大会、たとえばW杯の場合は、予選リーグと決勝トーナメントの2つが準備されている。 日本のプロ野球では、ペナントレース(リーグ戦)と日本シリーズと呼ばれる短期戦のメニューが準備されてきた。大リーグの場合、地区優勝とワイルドカードの4チームずつ(計8チーム)が覇を競うトーナメント式のプレーオフを考案し、ポストシーズンと称して成功している。広い国土と強いローカリズムを土台にしたチーム数の多さが、大リーグのプレーオフ制度の基盤になっている。 日本プロ野球の場合、6チーム中3位でプレーオフに進出できる。私はこの制度に合点がいかない。なぜならば、このたびのプレーオフ制度は、リーグ戦の観客動員数にまったく反映しないと思うからだ。おそらく、終盤に3位争いを演じた、日ハムとロッテの観客数が伸びたかもしれないが、トータルでは減少していると思う。では、リーグ戦にプレーオフの動員数を加えて、どれだけ動員数が伸びたのかということになるのだが、リーグ戦の減少をプレーオフの増加で補うことはできなかった、というのが私の推測。パリーグの今年の制度では、ファンは長いリーグ戦を無視し、せいぜい、3位、4位争いとプレーオフにだけ、関心を示す方向に流れていくように思う。 このあたり、私の感覚的な受け止め方なので、客観的な数字で判断しなければいけないわけで、プロ野球機構は、来シーズンから、正確な入場者数を公表することを球団に義務付けるべきだ。 パリーグ方式のプレーオフ制度の欠陥は、リーグ戦の1試合、1試合の緊張感が希薄になることだ。つまり、1、2位争いに意味がないとは言わないが、あまり、興味がわかない。3位、4位争いには多少、興味があるが、参加チームが決まれば、プレーオフに関心が向く。プレイオフ制度がない場合、リーグ戦の1位、2位が優勝争いをして終盤までもつれれば、そのほうがプレイオフより価値があるし、ドキドキする。ゲーム差、マジック、残り試合…といったデータ的な興味も残るし、プレーオフの勝者よりも、優勝争いで勝ったチームの方が、真の優勝者と呼ぶにふさわしい気もする。
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