妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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| 2008年12月11日(木) |
『あらゆる場所に花束が・・・』『天神のとなり』(小) |
【中原昌也 新潮社】
タイトルよりも作者名の方がでかでかとした表紙ですが、また中原昌也自身が描いた表紙絵と相まって、相変わらずの嫌々感…。 投げやりにひねくれた思考そのままに、思いついたまま書き連ねられていることは前に読んだ『子猫が読む乱暴者の日記』と芸風は変わらないながら、三島賞を獲った作品だからなのか、小説としてのまとまりをみせている、気がする。 そんなまとまりは期待してないのに。 投げやりになりがながらも、書いているうちにふっと熱くなってしまって、でもその次の瞬間にはもうどうでもいいとなり笑いに走ってみたりする。
評価なんてされたくもないし、褒められたくもない、期待なんてされたくない、というのがありありしてるのに、なぜか褒められてしまう中原昌也。 私は褒めようとは思わないが、でもまた、気分が悪い時にでも読みたくなるんだろうなぁ。中原昌也の胸糞悪い小説。
++++++++ 【五條瑛 光文社】
元大学准教授で、今はヤクザの使いっ走りの鏑木が主人公の連作短編。 桜庭探偵事務所シリーズとか、赤い羊と似た話し。 好きは好きだが、このままではいつまでも売れない・・・。 たまにはがっつりした長編が読みたい。読みたいですよ、先生! 『スノウ・グッピー』くらいの話しが読みたいですよ!! 五條瑛は鉱物シリーズをもっとコンスタントに出せていれば、もう少しメジャー作家になれたんではないかなぁと私は思うのだけれど。 なんであのシリーズが出ないのかはわからないが。
雑誌連載がまとまる形ばかりで、なかなか書き下ろしもないし。 五條先生も大作をあえて書こうとしていない感じがするし。 先生の書く主人公みたいに、本人もどうもややひねくれているような気がするなぁ。
鏑木と世話焼きの京二が可愛かった。 なんとなくシリーズ化しそうな気もしたが、五條作品は基本そんなのばっかりだ。 ラストは、『蝶狩り』の時同様、それでブツはどうなった・・・と。
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