妄言読書日記
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2008年08月10日(日) 『図書館危機』(小)

【有川浩 メディアワークス】

前回王子様の正体が判明してどうなるかと思ったけれど、それなりに折り合いをつけたようで。

今回は、痴漢騒動、昇任試験(児童サービス)、“床屋”は差別用語か、そして郁の初大規模戦闘へ参加、と盛りだくさん、というか構成としては短編とか連作短編集に近い。
いずれにしても、ネタの作り方が上手いなぁと。よく調べてるなぁと。
普通の人が思ってる以上に、図書館ってこんなもんですよ、と。
個人的に人生で遭遇した痴漢の9割が本屋だった身としては、そうそうそう!と思いました。小牧じゃないけど死ねばいいのに。

郁が昇任試験でやったのはアニマシオンっぽいな〜と思いつつ、子どもの頃に読み聞かせされるのが苦手だった私なのですが、このなかで一番聞けるのは手塚の下手な読み聞かせだろうな、と思いました。
うーん、なというか誇張されすぎてもいまいち聞けないんですよねぇ。気恥ずかしくて。
堂上の読み聞かせがどんなのか見てみたいー。
何を読むのかも気になるなぁ。

3章のねじれた言葉で、訴訟に持ち込むという解決法は一見、無茶に見えるけどけっこう正当な方法だったと思う。
身近でこれに近い発想をする人がいたからかもしれませんが。
床屋や魚屋の何が悪いんかな〜と。

で、最後は1巻以来の本格的な戦闘。
嫌だなぁ。
いろんな近未来物や戦争物はあるけれど、このシリーズの世界が一番嫌だな。
もっと飢餓や貧困や圧政に苦しむ近未来物もあれば、もっとひどい戦争物もあるのだけれど、私にとってはこれが一番リアルに嫌だ。
で、嫌だなと思うついでなので、どうせならやっぱりちゃんとメディア良化法サイドの人間も書いて欲しいんだけど、ここまで来ると出てこないだろうな。
郁がだいぶ成長したのが慰めと言えば慰めなのだけれど、結果はかなり苦い。

次で完結なので、どう終わるのか気になります。



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